大阪文学フリマお礼
9/8大阪文学フリマに参加した。文学フリマとは自作の本を展示販売するイベントである。今年はゴールデンウィークに東京での開催に参加するつもりであったが、期限ギリギリで応募したらブースの抽選に外れてしまい、ならば他の場所にも行ってみようと思い立ち大阪にしてみた。早めに申し込んだので抽選もなく、審査はすんなり通った。
初めて足を踏み入れる会場の天満橋OMMビルのホールは、昨年までの開催地の東京流通センターよりもコンパクトで程よい広さであった。(ちなみに東洋ショー最寄りの天満駅とは名前が似ているが違う場所にある)ギリギリ印刷が間に合ったので新刊のエッセイ本も持って行った。
もし本が完売したら、さっと片付けて他のブースを回ってゆっくり買い物して楽しむ一日にしようと決めて当日早起きして挑んだ。1人参加なので休憩が取りづらいことだけが難点である。
スタート時間から、お客さんはたくさん来てくれた。知っている人、知らない人、流れてゆく人混みの中から誰かが自分のブースに立ち寄ってくれるありがたさは嬉しかった。懐かしい顔ぶれの劇場のお客さんにも出会えた。わざわざ遠くから遠征で来てくれた方もいた。久しぶりに差し入れのお菓子を頂いて、ああ、この感じ覚えているなあとお腹が空くのも忘れて夢中で時間を過ごしていた。
隣接ブースも優しい方々ばかりでお客さんが途切れた合間に少しお話ししたり、お互いの本を買ったり。一期一会な出会いがあるのもまた良かった。
そしてあんまり行ったことのない創作小説ジャンルのブースコーナーも今回はゆっくり見て回った。なかなか興味深い。
本が好きな人たちしかいない空間はとにかく情熱がぎゅっと濃縮されており、自分が知っている気になっている表現の可能性の無限大さの枠がどんどん外れて広がってゆく。
劇場の現役時代に会ったことはないけれど、名前は知っていたから来たという方が何人もいて驚いた。ステージ以外のこんなことで縁が生まれるなんて、文章を書き続けていると本当に不思議な出会いが次々に起こる。いつどこで誰につながるのか、未来はわからなくて、自由なのだ。
帰りの新幹線に乗る前に、551の店舗に初めて入り海鮮焼きそばと肉まんを食べた。
肉まんはかつて劇場の差し入れでたくさんもらってよく食べた思い出がある。白くふかふかでもっちりとした甘い生地と、柔らかくじゅわっとした中の具を久しぶりに味わえて、うんうん、これだよなあと1人で頷きが止まらなかった。焼きそばは普通盛りでも結構ボリュームがあって、肉まんを共にするとお腹がかなりいっぱいになった。小さなおかずがいくつも組み合わされた天心セットみたいなのもあって、そちらも気になる。それはまた次回。
せっかくだから民族博物館にも寄ればよかったなー。心残りである。
これをきっかけに地方の文学フリマもあちこち全国参加してみたくなった。
私の好きな旅の仕事をする感覚に似ているのがとても気に入ったのだった。
当日お会いできた皆さまありがとうございました。本への情熱に浮かされて物語は続いてゆく。
(次回は12/1ビッグサイトでの文学フリマ東京参加予定ですのでよろしくお願いします)
まさか、あなたにはあれが見えるのですか。
私の今まで誰にも話したことのない、自分だけが見えているはずの神聖な場所が。
もちろんです。私は昨日の夜あの丘に登り大きな月を眺めました。いつだって自由に行き来できますよ。入口のあたりには、あなたの好きなさるすべりの樹がいくつも植えられていて燃えるような紅い花を咲かせています。ご覧になったらきっと気に入るでしょう。どうですか、明日、少し散歩してみませんか。