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【麻田 鷹司】紙本・彩色 査定 鑑定 買取 致します


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麻田 鷹司
紙本・彩色


◎麻田鷹司の芸術

麻田鷹司(1928年-1987年)は、日本の風景画を中心に活躍した日本画家です。京都市生まれで、父は同じく日本画家の麻田辨自。麻田鷹司は、京都の伝統的な文化と自然の影響を強く受けて育ちました。幼少期から絵に親しみ、京都市立美術工芸学校で日本画を学び、その後、京都市立美術専門学校を卒業しました。彼は早くから画家としての才能を発揮し、1948年に初めて創造美術展に「夏山」を出品し、入選を果たしました。

麻田の作品は、日本の自然美や風景を描くことに情熱を注ぎ、その作風には伝統的な大和絵の要素が強く反映されています。特に「雲烟那智」や「天橋雪後図」といった風景画では、自然の荘厳さや静けさが美しく描かれています。1967年には、法隆寺金堂壁画の再現模写プロジェクトに参加し、その技術と芸術への献身が高く評価されました。

彼の作品は、現代日本画の新しい風景画として注目され、京都を中心に数多くの展覧会で展示されました。特に1970年代から1980年代にかけて、「洛中洛外」や「飛瀑」などの代表作を発表し、その独自の視点とモダンな構成で多くの人々に感銘を与えました。麻田の作品には、自然と人間の関係性を探求する深い哲学的な視点が見られ、単なる風景描写を超えた感情的な表現が特徴的です。

また、1970年には中央公論の表紙絵を担当するなど、商業的な仕事にも携わり、一般の人々にもその名が知られるようになりました。1979年には現代日本絵画展の代表団員として初めて中国を訪問するなど、国際的な評価も受けました。同年には福田首相がEC本部訪問の際に彼の作品「飛瀑」を寄贈するなど、政府関係の公式な場でも彼の作品が採用されました。

晩年には、彼の作品はより洗練され、伝統的な技法とモダンな要素が融合した独自の作風が完成しました。1987年に58歳で亡くなった後も、彼の作品は多くの美術館に収蔵され、現在も高く評価されています。彼の作品は、京都国立近代美術館や何必館・京都現代美術館などで展示されており、彼が描いた京都や日本各地の風景は、今も多くの人々に愛されています。

麻田 鷹司

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