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【福井良之助】 油彩、水彩、孔版画・謄写版(ガリ版)各種版画 査定 鑑定 買取 致します

『福井良之助回顧展』の図録は、福井良之助の生涯と作品を総括的に紹介するために制作されたものです。この図録には、彼の代表的な油彩画や版画作品が高品質な図版で掲載されており、各作品には詳細な解説が添えられています。

◎福井良之助の風景画

福井良之助(1923年生まれ、1986年没)は、東京都日本橋出身の洋画家・版画家であり、特に風景画において独自の作風を確立しました。東京美術学校工芸科を卒業後、太平洋戦争中の疎開先である岩手県一関市萩荘村(現・一関市)で約9年間を過ごし、この地での経験が彼の風景画制作に大きな影響を与えました。

一関時代の代表作として知られる「みちのくの冬」は、鍋倉山から望む雪景色を描いた油彩画で、落ち着いた色彩と静謐な雰囲気が特徴です。この作品は、1946年の第41回太平洋画会展で初入選し、一等賞を受賞するなど、高い評価を受けました。

1950年代半ばから約10年間、福井は謄写版(ガリ版)を用いた孔版画の制作に注力しました。この技法は、当時は主に学校などでの印刷手段として使われていましたが、福井はこれを芸術表現の手段として昇華させました。彼の孔版画は、繊細で緻密な描写と独特のセピア色のマチエールが特徴で、詩情豊かな風景が多く描かれています。特に、一関教会を題材とした作品では、大きくデフォルメされた窓が印象的で、味わい深い風合いを醸し出しています。

1960年代半ば以降、福井は制作の中心を油彩画に移行しました。この時期の風景画は、古典的な構図とセピア色の色調が特徴で、静物画や人物画とともに優美な画風で知られています。彼の作品は、身近な風景や日常の情景を題材としながらも、独特の距離感と詩情を持ち、観る者に深い感動を与えます。

福井の風景画は、国内外で高く評価され、多くの展覧会で紹介されてきました。特に、孔版画の制作期間中に発表された作品は、アメリカのコレクターからも高い評価を受け、多くが海外に渡りました。現在でも、彼の作品は美術館やギャラリーで展示され、その独自の世界観と技法が再評価されています。

晩年まで精力的に制作を続けた福井良之助は、1986年に逝去しましたが、その風景画は今なお多くの人々に愛され、影響を与え続けています。彼の作品は、静謐でありながらも深い情感を湛え、観る者を魅了し続けています。


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