【月形 那比古】 油彩画 査定 鑑定 買取 致します
月形 那比古
キャンバスに油彩
◎月形 那比古の芸術
月形那比古（1923-2006）は、新潟県出身の陶芸家で、「鬼志野」の創始者として知られています。彼は荒川豊蔵の影響を受け、志野焼の技法を極限まで発展させた陶芸家です。月形は、半地下式の窖窯（あながま）を用いて、炎を絵具のように活用し、極限まで焼成した「鬼志野」など独自の作品を制作しました。その作風は「炎の陶工」とも呼ばれ、陶芸界に大きな影響を与えました。また、陶芸に留まらず、絵画や彫刻、書、篆刻など多彩な創作活動を行い、「東洋のピカソ」とも称されました。
月形は国内外で高く評価され、1970年には彼の鬼志野が海外に紹介され、1989年にはパリ芸術大賞を受賞しています。また、岐阜県土岐市には彼の作品を収蔵する「月形大陶坊美術館」が設立され、彼の遺産が引き継がれています。
◎月形 那比古の「鬼志野」
鬼志野（おにしの）は、月形那比古が創始した独自の陶芸スタイルです。志野焼の一種であり、特に極限まで長時間焼成された作品に特徴があります。月形はこの技法で、窯の炎をあたかも絵具のように操り、独特の質感と風合いを持つ焼き物を生み出しました。
鬼志野の特徴は、厚く重ねられた釉薬の層や、粗い肌感を持つ独特の表面仕上げにあります。これにより、作品はまるで「鬼」のような荒々しい力強さと存在感を放ちます。窯の中での長時間の焼成過程で生まれる不規則なひび割れや変色が、作品に一層の個性を与え、陶芸作品として非常に高く評価されています。
月形那比古の鬼志野は、伝統的な美濃焼の技術を踏まえつつも、現代の美術的感覚を取り入れた革新的な作品として、日本国内外で高い評価を受けています。
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