【岩倉寿 (岩倉壽)】日本画 / 紙本・彩色 査定 鑑定 買取 致します
岩倉 寿
紙本・彩色
65.2×53.0cm
◎岩倉壽の芸術
岩倉壽（1936-2018）は、昭和から平成にかけて活躍した日本画家であり、香川県三豊市出身です。彼は京都市立美術大学（現・京都市立芸術大学）で学び、山口華楊に師事し、日本画の技法を磨きました。1958年に日展に初入選し、その後も数々の賞を受賞するなど、日展を中心に活躍しました。特に1972年の「荒地野」や「沼」といった作品で高く評価され、晩年には内閣総理大臣賞を受賞し、2006年には日本芸術院会員に選ばれるなど、日本画の世界で高い地位を築きました。
岩倉の作品は、風景画を中心に、自然の美しさを繊細かつ淡い色調で描写するのが特徴です。彼の作品には、東山魁夷の影響を受けた重厚な筆遣いと深みのある表現が見られます。特に、日本の四季折々の風景や、自然の儚さを捉えた作品は、見る者に強い印象を与えます。また、1977年制作の「荒地野」や「晩夏」など、自然をテーマにした作品が多く、特に「晩夏」はフランスの風景を描き、青空と白い城の対比が鮮烈な印象を残しています。
彼の画業は幅広く、国内外での展覧会に出品され、晩年には香川県の東山魁夷せとうち美術館で大規模な回顧展が開催されました。そこでは、初期から晩年にかけての代表作や資料が展示され、彼の作品が現代日本画に与えた影響が再評価されました。
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