【ジョアン・ミロ】 銅版画 「岸壁の軌跡 III」 査定 鑑定 買取 致します
ジョアン・ミロ
岸壁の軌跡 III
エッチング・アクアチント・カーボランダム
58.5×92.5cm
シートサイズ 72.8×104.4cm
◎ジョアン・ミロの芸術
ジョアン・ミロ(Joan Miró)は、スペインのカタルーニャ地方出身の芸術家で、彼の銅版画(エッチングやドライポイント)は、20世紀の現代美術において重要な役割を果たしました。ミロはパリに移住した1920年代初期に、シュルレアリスムの影響を受け、詩的かつ象徴的な表現を探求し始めました。彼の版画制作のキャリアは1930年代に始まり、1933年に詩的な作品『ダフニスとクロエ』で初めてドライポイント技法を使用したことで、本格的な版画制作に取り組むようになりました。
ミロの銅版画は、特に線と形の遊び心ある表現が特徴で、抽象的な形状や生き物を描きながら、自然や夢、無意識の世界を象徴的に表現しています。彼は、カーボランダム技法やアクアティントなどを含むさまざまな版画技法を駆使し、色彩の重ね方やインクの使い方に独特のこだわりを持っていました。特に、パリで知り合った版画工房の名匠たちと協力して制作された作品には、繊細な技術と革新が融合しており、素材への敬意と遊び心を持って対話するように作品を制作していたと言われています。
また、ミロは詩や文学との強い結びつきを持ち、しばしば詩集の挿絵を手がけました。例えば、詩人トリスタン・ツァラの詩集『旅人の木』や、聖フランチェスコの「太陽の歌」に基づくエッチング集『Càntic del Sol』などがその代表例です。これらの作品は、単なる挿絵を超えて独立した芸術作品として評価されており、視覚的な詩とも呼ばれています。
ミロの銅版画の制作には、フランスのパリにあるラクーリエ工房やアメリカのアトリエ17といった有名な版画工房での経験が重要な影響を与えました。特に、彼は版画家スタンリー・ウィリアム・ヘイターと協力し、彼の工房で多色刷りの技法「ビスコシティ・プリンティング」を探求し、独特の色彩表現を追求しました。
ミロは、銅版画を含む版画制作を通じて、2000点以上の作品を生み出し、その中には色彩豊かで幻想的な動物や自然の風景が描かれたものが多くあります。これらの作品は、パリのポンピドゥー・センターをはじめ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やサンフランシスコ美術館など、世界各国の美術館に所蔵されています。彼の版画は、絵画と同様に芸術的価値を持ち、彼の創造的な探求心と技術革新の証として現代美術に深い影響を与え続けています。
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