【鴨居玲】油彩画 査定 鑑定 買取 致します
鴨居 玲
キャンバスに油彩
◎鴨居玲の70年代
鴨居玲の1970年代は、彼の芸術における転機となった時期であり、スペインでの滞在が大きな影響を与えました。1971年、彼はスペインのラマンチャ地方の村バルデペーニャスに移り住み、そこで地元の村人や老人、酔っ払いといった人物を題材にした絵画を数多く描きました。この時期、鴨居はスペインのバロック芸術家ホセ・デ・リベーラに深く影響を受け、そのリアリズムと闇と光の対比を取り入れた作品を多く制作しています。特にリベーラの影響を受け、暗い背景に人物を浮かび上がらせる技法を用いて、独自のリアリズムを追求しました。
1970年代初期には、鴨居は徹底的に孤独や人間の内面を描き出し、村人や廃兵、酔っ払いなど、社会の底辺に生きる人々を題材にしました。これらの人物像は単なる写実的な描写ではなく、鴨居自身の孤独感や生きることの苦悩が色濃く反映されています。特に老人たちの顔には、時間の流れや生きることの哀愁が漂い、その表現は見る者に強い印象を与えました。
また、この時期に彼の作風はさらに暗く、内省的なものへと進化し、1973年には代表作となる『廃兵』や『おばあさん』を発表します。これらの作品では、人物の存在感が際立ち、肉体と精神の崩壊がリアルに描かれています。1971年頃から、彼はサインを「Rei Kamoi」から「Rey Camoy」に変え、自己の芸術をより国際的な視野で発信する意思を示していました。
スペインでの生活は、フランコ政権下での独裁政治の影響もあり、孤立した環境であったため、鴨居にとって内面を掘り下げる良い機会でもありました。彼は自身の内面を徹底的に探求し、人間の持つ哀愁や絶望をテーマに、多くの作品を残しています。1970年代を通じて、彼の作品は日本国内外で評価され、1977年には重要な回顧展も開催されました。
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