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【南桂子】 銅版画 エッチング 各種版画 査定 買取 致します。
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『ボヌール』は、2006年5月24日にリトルモアから刊行された南桂子の作品集です。本書は、彼女の代表的な銅版画作品を中心に、初期の紙版画やモノタイプ、水彩、グワッシュ、インクによる作品も収録しています。さらに、南自身が執筆した童話や詩、新聞コラムも掲載されており、彼女の多彩な創作活動を総合的に紹介しています。 詩人の谷川俊太郎による寄稿「銅のフェティシズム—南桂子さんに」や、作家の朝吹登水子による「版画家 南桂子」といったエッセイも収められており、南の作品世界を深く理解する手助けとなります。また、巻末には南桂子の略年譜が掲載され、彼女の生涯と創作の歩みを知ることができます。
◎南桂子と銅版画
南桂子(1911年2月12日生まれ、2004年12月1日没)は、富山県高岡市出身の銅版画家であり、少女や鳥、樹木を主題とした詩的で繊細な作品で知られています。彼女の作品は、メルヘン的な趣を持ち、国際的にも高く評価されています。
幼少期から絵画や詩作、童話に興味を持ち、作家の壺井栄に師事して童話を学びました。また、洋画家の森芳雄から油絵の指導を受け、これらの経験が彼女の創作活動の基盤となりました。
1953年、42歳の時に渡仏し、パリに定住。版画家ジョニー・フリードランデルの版画研究所でアクアチント技法を学び、本格的に銅版画の制作を開始しました。1955年にはパリ・アンデパンダン展に出品し、パリ市に作品が買い上げられるなど、早くからその才能が認められました。
彼女の作品は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のクリスマスカードや、ユニセフのグリーティングカードに採用され、世界中で親しまれました。特に、1958年にユニセフのカードに採用された「平和の木」は、200万枚以上が発行され、国際的な評価を得ました。
南の作品は、少女や鳥、樹木などのモチーフを中心に、静謐で叙情的な世界観を表現しています。銅版画ならではの繊細な線と柔らかな色彩が特徴であり、その作品は「銅版詩」とも称されます。彼女の作品は、国内外の美術館に所蔵されており、例えば、東京国立近代美術館や京都国立近代美術館、ニューヨーク近代美術館などが挙げられます。
また、彼女の作品は詩人や作家とのコラボレーションも多く、谷川俊太郎の詩集『うつむく青年』の挿絵や、福永武彦の『幼年 その他』の挿絵を手掛けています。これらのコラボレーションを通じて、彼女の作品は文学的な深みを増し、多くの人々の心に響くものとなっています。
晩年には、サンフランシスコに移住し、1982年には帝国ホテルの全客室に彼女の銅版画が飾られるなど、その作品は多くの人々に愛され続けました。1996年に帰国し、2004年に93歳で逝去しましたが、その作品は現在も多くの美術館やギャラリーで展示され、展覧会も開催されています。
例えば、2023年には東京・日本橋のミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで「南 桂子 銅版画展─静かな王国」が開催され、彼女の銅版画約45点が紹介されました。
また、2024年12月には富山市の高志の国文学館で「没後20年 詩と出会う旅 南桂子の世界展」が開催され、銅版画や素描、直筆原稿など約130点が展示されました。
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