映画感想【アイミタガイ】
「告白しようと思ってるんだけど、どうしよう・・」
と友人は言った。
「大丈夫だよ。告白しちゃいなよ〜!」
中学生の頃、友達が好きな男の子に告白したいと言うので付き合った記憶がある。木々は紅葉し、季節は冬が近づいていた。
放課後の公園に呼び出して、彼女は告白をした。
私は公園の影からひっそりと見守っていたことを覚えている。
映画「アイミタガイ」を観に行った。
黒木華さん演じる主人公の女性は、人生を前に進めることができない。困ったときに助けてくれたのは彼女の親友で、いつも手を引っ張ってくれる存在だった。
人生では、自分一人ではどうしても前に進めない場面が出てくる。
あと一歩のところだとわかっているのに、勇気がでない。
踏みだしたい気持ちと、踏み出したら何かが変わってしまいそうで怖い気持ち。
映画には、主人公以外にも前に進めないでいる登場人物たちがでてくる。
そんなとき、彼らを動かすのは、そっと寄り添い背中を押してくれる誰かの存在。何気ない言葉や優しさだったりする。
誰かの力によって、また一つ前に進んでいける。
そして自分もときに、誰かの背中を押す存在になっているかもしれない。
世界はそうやって、優しく繋がっている。
繊細な心のきびを優しく掬い取るような柔らかさが印象に残る。登場人物たちが優しくつながっていく様子に、観たあとはどこか暖かい気持ちになれるような映画だった。
「あのね、付き合うことになった!」興奮を抑えきれない様子で、告白を終えた友達が戻ってきた。
「やったじゃん!」思わず手を握った友人の手は、寒空のもとでひんやり冷たくなっていたけれど、上気した顔は満面の笑みだった。
その後、二人はとてもお似合いのカップルになった。
あれはもしかしたら、私が人生で初めて誰かの背中を押すことができた瞬間だったかもしれない。
そして私の人生初の失恋だったのは内緒の話♪
追伸:黒木華さんが好きです♪アイミタガイの華さんも可愛かった〜♡
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