内在化しつつある「ネオリベ」的思想に対応するためには

他の人が考えた思想ではなく、自分の思想を大事にして生きていきたいと多くの人が願っていると考える。しかし、現代の日本では、他の人が考えた「ネオリベ」という思想に影響を受けずに生活することは難しい。国の政策だけでなく、身近なインフルエンサーまで、ネオリベ的な価値観を流布してくるからである。そんな現代日本で、「ネオリベ」を内在化させずに生きるためにはどうすればよいのか。今回検討していきたい。

思想が定着するプロセスを分解すると「インプット」→「咀嚼」→「定着」という流れに分けられると考える。今回は各プロセスごとに、「ネオリベ」に対応する方法を検討していきたい。

まず、「インプット」でできる対策について考える。私は、社会主義的な思想を、意識的にインプットすることが大事だと考える。現在は「ネオリベ」が流布しすぎているせいで、「ネオリベ」的な思想が当たり前になりすぎているきらいがある。「ネオリベ」的な思想が絶対的にならないようにするためにも、社会主義的な思想を意識的にインプットすべきではないだろうか。そうすれば、「ネオリベ」はあくまで思想であり、絶対的な正解ではないと理解ができると思う。その結果、「ネオリベ」的な思想と距離を取ることができ、内在化を防ぐことができるのではないだろうか。

次に、「咀嚼」でできる対策について考える。私は「自分の心の声をちゃんと聞く」ことと「社会主義的な立場でインプットを咀嚼すること」が大事だと考える。自分の心の声を聞くことや、社会主義的な立場で物事を咀嚼することを放棄すると、簡単に「ネオリベ」的な思想を飲み込んでしまう可能性がある。そのため、「ネオリベ」的な思想を鵜呑みにせず、本当にこの思想は正しいのかと、つねに懐疑的な目をもち、自分の声や社会主義的な思想と「ネオリベ」的思想と戦わせてほしい。その結果、より良い思想にアウフヘーベンできた状態で、思想を咀嚼できると考えられるから。

最後に、「定着」でできる対策について考える。それは、思想のアウトプットに気を付けることだ。「ネオリベ」的なアウトプットというのは、例えば、金儲けだけを目的としている企業の商品を支持して購入する等があるだろう。安いものを購入できれば、社会がどうなってもいいという考え方は、個人主義的かつ功利的といった観点から、きわめて「ネオリベ」的だと言える。そうではなく、商品を購入する際にも、消費者である自分だけでなく、地球にとってよいのか、生産国の人もちゃんとハッピーになっているのかなど、自分以外のことも考えて、消費をすることが大事である。

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