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喜嶋先生と静かな世界

こんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

外出できない夜のおともに小説はいかが?



「喜嶋先生と静かな世界(森博嗣著)」という小説を紹介しようと思います。

森博嗣という作者さんは「すべてがFになる」でデビューしたミステリ作家です。数多くの小説を書いていて、図書館でもよく見ました。日本を代表する作家さんの一人だと思います。

でも、小さい頃はタイトルだけで難しそうだと思っていました。

だってタイトルが難解なんです。

「女王の百年密室」「黒猫の三角」「まどろみ消去」「ゾラ・一撃・さようなら」とかとか。

抽象的で解釈が難しい。


でも、最近友人からの勧めで森博嗣の小説を読み始めました。

初めて読んだ「喜嶋先生の静かな世界」。
学問のあり方を深く思わされ、研究とはかくあるものなのかと感銘を受けました。森博嗣さんは工学博士も持っておられます。


文体としては事実を淡々と書き記しているような感じ。心情描写は軽めで、どうしてそう考えているのかははっきりとは書かれない。

でも一見してあっさり進んでいく中に、考えさせられるポイントがちりばめられていてそれが楽しい。


キャラクタが魅力的なのもいいですね。
まったりした雰囲気の先輩に
主人公となぜか頻繁に話す女性。
主人公に対抗意識をもって張り合う同期。
そして、周りに影響を受けて成長していく主人公に
研究者として、純粋な研究者としての生き方を示していく先生。


人それぞれ生き方があるのだと辛くもあり、さっぱりした感じで楽しめた一冊でした。


伏線をしっかり調べようと思ったら何週でもできてしまう、そんなボリューム感のある小説です。是非コロナの夜長にでも読んでみてください。


私の文章を読んでくれてありがとう。
では

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