【過去記事】落ち葉#5「シーグラス」
「落ち葉」シリーズは、自分の書いた短い文章、言葉を吐き出すシリーズです。言いたいことが口から出ないのは想いで詰まっているから。想いを吐き出すと、言いたいことが自然と出てくるはず。だから、人に見せられる文章か否かは考えず、どんどん書いていこうというシリーズです。多くの落ち葉は、他の生き物の栄養になります。たまに素敵だと思う落ち葉が見つかります。読者のみなさんの腐葉土に、自分自身の腐葉土になればと思います。
ねえ、シーグラス。
きみはどこからきたの。遠くから。
ねえ、シーグラス。
きみは前、どんな仕事をしていたの。どんな姿だったんだい。
ねえ、シーグラス。
きみはとってもきれいだ。透きとおっていてうつくしい。
ねえ、シーグラス。
きみはまるくて、角がないね。削られたのかい、それとも自分で磨いたのかい。
ねえ、シーグラス。
きみの中に黒い線が入っているよ。これはなんだい。誰かと一緒にいるのかい。
ねえ、シーグラス。
きみの仲間を探していいかい。ぼくはきみの仲間を探したいんだ。
ねえ、シーグラス。
きみの話を聞かせてよ。素敵なきみのおはなしを。
ねえ、シーグラス。
きみを見つけたときのぼくの気持ちがわかるかい。
きみと出会えたときのぼくの気持ちがわかるかい。