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~同一労働同一賃金施行でパートの特別給与が増加~厚労省雇用環境・均等局長が見解|気ままに労働雑感

先日、厚生労働省の山田雅彦雇用環境・均等局長が就任に伴う記者会見を開き、働き方改革関連法の一つして昨年4月に施行されたパートタイム・有期雇用労働法への企業の対応状況について見解を示しましたので、紹介します。

パートタイム・有期雇用労働法施行により、同一労働同一賃金が昨年4月から大企業で適用され、今年4月からは中小企業でも施行されています。

現在の企業の取組みについて山田局長は、「働き方改革関連法が施行されるプロセスと、新型コロナウイルス感染症拡大のプロセスが重なり、ノイズが入ってしまった」としながらも、「今年4月以降は、企業から都道府県労働局への報告・徴収を通じた施行状況の確認を積極的に行っており、企業において一定の対応が進んできた」との見方を示しました。

賃金への影響については、「パートタイム・有期雇用労働法が施行された2020年に、コロナ禍で一般労働者の特別給与が非常に減少するなか、パートタイム労働者の特別給与は前年よりも19.6%増えている」とし、「明らかに法改正の効果だと思う」と指摘しました。

一方、パートタイム労働者の時給が上昇していることに対しては、「労働時間が減るなかで金額がはね上がっているが、それをそのまま同一労働同一賃金の効果とみなせるかは今の段階では判断できない」と話しています。

今後の対応として山田局長は、「企業による履行の確保に向けて、働き方改革推進支援センターにおける事業主向け説明会や個別相談の実施、キャリアアップ助成金の活用など、必要な支援に全力で取り組んでいきたい」としています。

労働新聞編集長 金井 朗仁

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