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労働新聞編集長の気ままに労働雑感

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2021年9月の記事一覧

許せない中小企業デジタル化支援補助金の不正受給|気ままに労働雑感

中小企業基盤整備機構は9月16日、中小企業におけるIT導入を支援する「中小企業デジタル化応援隊事業」を一時停止しました。 補助金の不正受給の疑いがある事案を複数確認したことを受けての対応で、不正を防止するための利用規約改定やシステム改修を終えた後、事業を再開する予定です。 同事業では、支援を希望する企業とITの専門家がそれぞれ運営事務局に登録し、事務局が両者のマッチングを行います。 その後、当事者間で準委任契約を締結したうえで、専門家がテレワークの導入やEC(電子商取引)の

厚労省が中小企業の戦略的な障害者雇用を支援|気ままに労働雑感

厚生労働省は来年度、中小企業などにおける障害者の雇入れおよび戦力化の支援を強化する方針です。 今年度に引き続き、ハローワークと地域の関係機関が連携し、とくに障害者の雇用経験や雇用ノウハウが不足している「障害者雇用ゼロ企業」などに対して、採用の準備段階から採用後の職場定着まで一貫したチーム支援を実施します。 さらに、経営改善につながる障害者雇用の取組みを後押しするため、障害者の戦力化に向けたコンサルティングを新たに開始する予定です。 建設業や道路貨物運送業など障害者雇用に関

プレゼンティーズムとアブセンティーズム|気ままに労働雑感

経済産業省はこのほど、優良な健康経営に取り組む法人を選定・認定する「健康経営銘柄2022」と「健康経営優良法人認定制度2022」の申請受付けを開始しました。 従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」については近年、企業の関心がとても高まっていて、上記の顕彰制度における選定・認定の基礎資料となる健康経営度調査に回答する企業も年々増加しています。 今年10月25日を回答期限とする令和3年度健康経営度調査では、健康経営の裾野をさらに広げるため、調査項目

車いすラグビーから考える障害者雇用のポイント|気ままに労働雑感

皆さん、こんにちは。9月から労働新聞編集長を務める金井朗仁です。 労働新聞社では、「働くルールに関する情報を発信し、経済社会の発展と豊かな職業生活の実現に貢献する」をミッションとして掲げています。 弊紙ではこの方針の下、企業における生産性の向上や労使関係の安定、働きやすい職場環境の実現に役立つニュース・情報の発信を強化していきたいと思っています。 どうぞよろしくお願いします。 さて、このコラムでは、最近の労働関係法令や政策の動向、企業の取組みなどについて私が感じたことを取