誰かが良いと言っていなくても、良いものは本当に良い
みなさん、こんにちは。Rodentia Collectiveのマキノです。
タイトルの意味わかりますか?自分でタイトルに打っておいて、よく意味がわかりません。「誰かが良いと言ってなくて良いものは本当に良い」です。
TwitterのTLでバズってるもの、Pitchforkで高得点なものほど聴きたくなくなるという捻くれたこの性格はいつか直るのか?と怯えながら過ごしています。なんの為に音楽を聴くのか?ということを真剣に考えたことがある人もいるかとは思いますが、みんな自分の為に音楽を聴いているのだと思います。何が言いたいかというと、メディアに、知名度に踊らされず本質を見極めたものだけがわかる感性があると思うのです。ということで、ビッグネームのリリースの傍、調べたら日本では数店の取り扱いはあったけど特に誰か著名人が良い!と言っていないけどわたし的におすすめの音楽があるので紹介させてください。
ロンドンのインディー・フォークポップデュオ、LiloのデビューEP『Sleep Country』。イギリスのインディペンデント・レーベルPractise Musicからのリリース。幼馴染であるChristie GardnerとHelen Dixonによるデュオ。伝統的かつシンプルなものこそがベストという事を体現しているのがこのレコード。
Taylor Swiftの初期作品が持っていた初々しさや、Courtney Marie Andrewsの正統派カントリー感、そして本人たちも愛聴しているというBig Thiefのインディーフォーク、サッドコアなサウンドを混ぜたような、一聴しただけでビビっと電流が走るような存在感がある。Taylor Swiftと名前を出すと、「え?Taylor Swift?」みたいに拒否反応出る人がいそうだけどなんでなんだろう。Taylorの初期作品を聴いてなければ聴いて欲しい。というかここ数年はまたカントリー路線にちょいちょい戻してきてる感もあるよね。話がちょっとずれるけどNetflixで観たTaylorのドキュメンタリーは結構面白かった。Taylor Swiftに関してはリアルタイムで聴いていたんだけど、『Red』〜『1989』あたりからは熱心に聴かなくなってしまった。モロに大衆よりのポップになってしまったからなんだけど、音楽性がなんで変わったのかとかも描かれていて自分的には結構納得した。女性アーティストとしての葛藤や、人気アーティストとしての立ち振る舞い、政治的発言に関することまで…。
とまあTaylor Swiftについて話しましたが、ここで紹介しているLiloはイギリスのアーティストだし、別にTaylor Swiftの影響を受けているなんて本人たちは一言も言ってないんですけどね。でも、アメリカーナ的要素はサウンドにもあると思う。アメリカーナといえば自分の中ではTaylor Swiftかなと思ったので。でも、この作品を初めて聴いた時に、自分の中にあるフォーク・カントリーの懐かしい音楽が蘇ってきたから、すごく良いなと思って。こういう正統派な音楽をやっていながら、インタビューではBig ThiefやJapanese Breakfastの名前が出ていたので、ますます好きになりました。あとは、「当店のお客さん、きっとこういうの好きかもしれないな」と思ったのも大きいです。この作品に限らず、お客さんのことを考えながら仕入れることが多いです。これはこの人が買ってくれるかな、とか。今回はUKのPractise Musicからまとめて入荷したんですけど、数日で半分くらい売り切れてしまった。そして、わたしの思惑どおり、これ好きそうだなあ…というタイトルを買って行ってくれたお客さんも数名いらっしゃいました。(いつもありがとうございます)
収録曲「Losing」のアコースティックver.もあったのでシェアしておきます。レコ屋とかカフェとかでやるライブ、
めちゃくちゃ良さそうです。少しでも良いなと思ったらレコード買ってくれたら嬉しいです。
それでは、また。
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