見出し画像

水の先 散文詩#18

人魚のように美しい君。

だけど君は水面の先の世界にいる。

それでも近づきたくて手を伸ばした。

その伸ばした手は見当違いの場所に手が伸びた。

屈折のせいで君の事を逃してしまった。

いや、それは言い訳かもしれない。

一度警戒してしまえばもう戻ってはこない。

人魚のように美しい君。

僕は君との間の屈折を理解できない釣り人さ。

まだ一人も釣れたことはないけどね。

いいなと思ったら応援しよう!