大きな背中を追う 散文詩#27
いつか目指したあの日の夢
君と一緒に追いかけていた。
最初から君との差はあった。
だけど、それでも追いつけると思って君を追いかけた。
でも、その君が突如いなくなった。
追いかける背中がなくなって、僕は足踏みしてしまった。
だけど、それでもまた歩み始めた。
もしかしたら君も歩み続けてるかもしれないという希望を持って。
ある日、久々に君を見た。
前と変わらないな、と思っていたんだ。
実際変わっていなかった。
君は自分を変えなかった。
つまり、君は歩みを止めてなかった。
ずっとずっと駆け抜けていた。
僕の事を待たずに行ってしまった。
いや、そもそも僕が追いかけていると知らなかったのかもしれない。
鈍感なわけじゃない。
ただ、僕のことが遠くて見えなかったんだ。
僕が追いつけると思ってしまったのはあなたの背中が大きかったから。
大きかったから近いと錯覚しちゃったんだ。
今になってはもう大きすぎて手を伸ばしたら届いちゃいそうなくらい近く見える。
それでも、前よりずぅっと遠い場所にいる。
でも、僕は諦めないよ。
月に届くように努力するから。
だから、もっと大きくなって目印になって待っててね。
こんな事を書いても
君には一文字も届きやしないんだろうな。