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毎日英熟語 #2 Break the Ice
前回に引き続き、こちらもかなり有名な言い回しなのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
使用例
"Pierre was very shy when he met Cindy. He didn't know how to break the ice."
「ピエールはシンディとあった時、とても気恥ずかしかった。彼はその硬い雰囲気をどうほぐせばいいかわからなかった。」
直訳: 氷を砕く
意味: 気さくに振る舞って、初対面の堅苦しさをほぐす
言葉の由来
1500年台の終わりから1600年代の初めにかけて、シェイクスピアなどの文豪が用いた言葉。もとは、凍結した航路を航海することから生まれたイディオム。
砕氷船が先に氷を砕いて航路を開き、船舶が通れるようにしたことから転じて、
話の口火を切る
という意味や
人と知り合うようになる
という意味になった。
このイディオムの
ice
は、特に初対面の人同士の
よそよそしくてぎこちない雰囲気を表している
試験での頻度
こちらの慣用句は日常会話でも頻繁に使われるのですが、実は日本の各種試験においてもよく出題されます。
特に入試における出題頻度は、英検やTOEICとは比にならないレベルだと思います。(5年間大学受験生に英語を指導していたので、入試情報強めです)
というのも、日本の試験は普通に考えると間違いやすいものを出題する傾向が強いからです。
この場合、break the ice と聞くと、
かき氷用の大きな氷をアイスピックで砕くようなイメージが先に浮かんでしまいます。
それ故に、緊張をほぐすという柔らかいイメージの言葉に結びつきにくいのです。
逆に、( ) the ice の空所に入れる単語を選べなどの問題が出されると、
必ず選択肢にmeltが用意されており、
緊張をほぐすなら柔らかいイメージだし、徐々にすることだろうから溶かす(melt)かな?
という心理を突いてきます。
このように出題する側からも出しやすく、日常会話でもよく聞くので覚えておいて損はないでしょう。
補足1 語感とニュアンスを鍛えることが言語習得の加速につながる
break the iceを既に知っていた方、あるいは今回初めて知ったあなた。
初めてこの言葉を聞いた時、浮かんだイメージはなんでしょうか?
先ほど述べたように多くの人が普通の氷をイメージしたはずです。そしてそれによって誤った解釈に結びついたこともあるでしょう。
既に知っていた方は由来もご存知だったかもしれません。
結局のところ、言ってしまえば、
知っているか知らないか
ということになってしまうのですが、
どんな勉強や習得においても
未知のことを知るときには
想像力と定義が重要になってきます。
他言語の学習における定義とは、
言語の言葉におけるニュアンスや語感、イメージです。
そして、それらを把握することが言語習得の一つの近道になります。
iceと言った場合に、その言葉の範囲がどこまでなのか。
日本語で氷として考えてしまうと、
相当な想像力がない限り流氷までたどり着けないでしょう。
この言葉の範囲を広げるという姿勢・考え方は言語を学ぶ上では欠かせません。
そもそも言語は抽象的なので、勝手に一括りにすることはできず、他言語との翻訳・通訳ともなればなおさらです。
例えば、TOEICでよく出るタイプの問いですが、
informationという単語を見て、どこまでその意味を広げられますか?
情報とは何か。
・明日晴れるよという発言
・紙に書いたメモ
・パソコンのデータ
・メールの中に書かれたもの
これらは全て情報として扱いうるものたちです。
頭の中で勝手に情報=デジタルとなってはいないでしょうか。
言語習得に必要な要素の一つは頭の柔軟さです。
その柔軟さが、言語を粘土や記事のように伸ばしたり固めたり形状を自由自在に変えることにつながるのです。
前回お話しした変換力とも繋がるところでしょう。
いずれそれらを一気に学べる記事を書きたいと思います。
前回の記事を見逃した方はこちらからどうぞ。
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