モンペアの対義語は親バカ
本日息子が4歳になりました。
子供の成長というものは本当に早く、特にこの3歳から4歳にかけては自分でできることが圧倒的に増えました。
おもちゃのシールを自分でとてもきれいに貼れたり、自分で組み立てられるようになったり。
私は自分の子供をすごいすごいと褒めてしまいます。
子供に対するハードルが低すぎると言われてしまえば、それまでですが、本当に一つ何か新しくできるたびに
え、そんなことできるようになってたの!すごい!
と感動してしまいます。
というのも、私は子供好きというのもありますが、それ以上に、私は7年間の遠距離恋愛を経て結婚しました。子供が生まれてからも月に一度会えるか会えないかの状態でした。
一緒に暮らし出してからも、朝から晩まで働いているため嫁と子供の日常を間近でみているとは言い難い状態です。
それ故に、子供が何かできるようになると、見えてないからこそ心から驚いてしまうのです。
私は自分の子供は特別だと思っています。
それは過大評価とかプライドではなく、私が親だからです。親にとって子供が特別であることに理由など必要ないと思っています。
当然、怒ることも叱ることも泣かせてしまうこともあります。
それでも、自分の子供はすごいと思っています。
ただ、大事なことは、
親バカではあってもモンスターペアレントにはならないこと。
端的に言えば、家族の中で特別であることと外の世界で特別であるということを混同しないこと。
モンスターペアレントは近年、当たり前のように溢れている気がします。
だからこそ、自分がそうならないように客観的になる必要があります。
子供を可愛い可愛いと言う。
子供自慢する。
嬉しそうに子供の話をする。
人によっては嫌かもしれませんが、このくらいは親バカでもモンスターペアレントでもありがちなことかと思います。
ただ、決定的にその両者が違うのは
自分の子を裁けるか否か
嫌な言い方をしましたが、これが一番近い表現だと思います。
ただ叱る怒るというのはモンスターペアレントでも少なからずあると思います。ない場合はモンスターの域を超えているかもしれませんが。
ただ、叱っていたり怒っていたりしても論点が違うはず。つまり、常に相手を悪くいう怒り方をしているということ。
「裁く」という表現は偉そうで、子供に対して何様なんだと言われてもおかしくないような嫌な言い方かもしれません。
しかし、子供が悪いことをした時、正しい判断ができる親であるべきだと思います。つまり、子供の行為の善悪をきちんと判断できるべき。そしてだめなところをちゃんとだめだと伝えられること。それをここでは裁くと表現しました。善悪を裁く裁判所のように、親には公平さや一貫さが求められるからです。現実的に完璧な実現は不可能だと切に感じていますが。
子供が友達を傷つけた。
なんてことをしたのと子供を叱る。
これは判断が早すぎる。まず、考えることをしていない。
子供が友達を傷つけた。
その時にするのはまず、なぜそうしたのかということ。
相手が先に殴ってきたのなら、悪いのは必ずしも子供ではありません。むしろ、正当防衛と言えるかもしれません。あるいは、やられたからやり返した。
暴力を返す行為自体は注意しないといけないかもしれませんが、相手が先に手を出したのなら子供を完全に悪者として扱うべきではありません。
そして、子供がむしゃくしゃして、あるいはわけもなく相手をぶったのならそれは叱らなければならない。
これらは当たり前のことですが、こうしたことができず事情に関係なくとにかく自分の子が正しく相手の子が悪いと決めつけた態度を取るのがモンペア。彼らは考えない上に、自分の子供が善という前提があるのです。
最も重要なことは、そうした間違いを自覚していないこと。人は考える生き物で自分の行いを振り返る動物。たとえ、先述の模範的すぎる行為が取れなくとも、あの時の私だめだったなとか、それこそ、モンペアだと思われてないかなと、自身の行為を振り返って不安になっている。安心してください。その時点であなたはまともです。私もそういう場面があります。
人によって普通の枠は異なるでしょうが、少なくとも異常に含まれる部類ではありません。周りの環境次第ではあの人おかしいとかあの親変わってると捉えられるかもしれませんが、それはその人たちの親としてのクオリティが高いか、意識が高いか、心が腐ったまま親になったかのどれかです。
異常な人間は自身の行為の異常さに気づかないので、気づいているなら異常ではないはずです。
親バカは、バカはバカでも倫理的で理知的な子供を愛しすぎるバカで、モンペアはモンスターという言葉の通り、野生の動物に近い。
野生の動物は自分の子供を必死に守ります。自分の子が悪かろうが相手が悪かろうが関係ありません。自分の子供に危害を加えようものなら問答無用で噛み付きます。
そうした意味で考えるとモンペアは原始的で本能的な生き物かもしれません。いいように捉えるならば、子供を愛しすぎているともとれます。
まさに親バカとモンペアは対義語の関係にあるようです。
偉そうなことを書いてきましたが、私は夫としても父親としてもまだまだ未熟です。ましてや1人の人間としてはもうすぐ四半世紀を迎える程度の若造です。
自分の本気でやりたいことに取り組み始めたのはつい最近で、嫁と息子と暮らし始めてからはまだ半年も経っていません。
私という個人、一家の大黒柱としての父親、嫁を支える夫。どの自分をも磨いて、自分もパートナーも子供も、そしてひいては周りの人々も幸せにできるように。
そういう人に私はなりたい。