食べている人達
私はふだんテレビはほとんど見ないのですが、それでもたまにスィッチを入れると、相変わらず朝から晩まで、誰がが何かを食べています。
自分の知らない間に令和の食糧危機でも起きたのかと不安になるくらい、それはそれは朝から晩まで何か食べています。
今や日本も食文化くらいしか誇るべきものがなくなったのかと、思わず嫌味のひとつも言いたくなりますが、テレビ視聴者の中心を占める中高年齢層が意外と抵抗なく、というか実は楽しんでみている可能性はありそうです。
少し前に、椎名誠氏のエッセイでもそのような記述がありました。かつて彼自身がグルメ番組を嫌悪していたにもかかわらず、自身が高齢者になったら、なんとなくそういう番組をぼーっと見てしまうようになったと、自虐的に語っていました。
気力体力の低下した老人にも、グルメ番組は本能的に訴えるものがあるのかもしれません。それと、他の番組を作るよりも制作費が安いという事情もありそうです。
ふと、「食べ物がタイトルになっている曲はたくさんあるけど、意外と食事という行動そのものをテーマにした曲は少ないのではないか?」
と思いました。
恋愛と違って、食事というのはもっともパーソナルな行動ですし、曲としてドラマやストーリーを展開しにくいような気はします。
試しに、Googleさんで「食事がテーマの曲」と検索してみたところ、試験運用中AI さんが以下の回答をしてくれました。
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食事がテーマの曲には、次のような曲があります。
朝ごはんの歌(手嶌葵)
お弁当ばこのうた〜あなたへのお手紙〜(半崎美子)
カレーの歌(くるり)
黒毛和牛上塩タン焼680円 (大塚愛)
ごはんができたよ(矢野顕子)
世界一ごはん(植村花菜)
チキンライス(浜田雅功、槇原敬之)
また、料理中に聴きたい曲には、次のような曲があります。
イージュー☆ライダー(奥田民生)
太陽は罪な奴(サザンオールスターズ)
りスタート(豆柴の大群)
アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士(DJ OZMA)
ルージュの伝言(荒井由実)
アイデア(星野源)
新宝島(サカナクション)
Life goes on(平井大)
クラシック音楽では、モーツァルトの「ディヴェルティメント」の中の「メヌエット」が食卓の音楽として知られています。
食事がテーマといっても、切り口がバラバラで、はっきり言って統一感はゼロです。
誰でも知っていそうなもっともメジャーな曲は「お弁当ばこのうた」でしょうか。
しかもおせっかいこの上ないことに、AIさんは「料理中に聴きたい曲」までピックアップしてくました。でもこちらの選曲基準はまったく分かりません。アップテンポでアガる感じの曲という事なのでしょうか?
頭にタオルを巻いた奥田民生がイージュー☆ライダーを歌いながらラーメンを茹でる光景が脳裏に浮かびましたが、はたしてそれが美味しいのかどうかはよく分かりません。
個人的に食事をテーマにした曲でもっともカッコイイと思うのは、こちらです。
●浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS 『Vinegar』
食後の洗い物の手順にも言及するという、画期的なロック・ソングだと思います。
他の人が同じネタで曲にすると間違いなくスベってしまうと思いますが、
元ブランキー・ジェット・シティのレジェンド・アーティスト、さすがです。