U.S. 70s Rock #2
The Eagles - Hotel California (1976)
1970年代後半、世の中ではディスコブームと騒がれ、一方ではウェストコーストロックの台頭が顕著になった頃、そしてそれらを否定したパンクの勃発と大きな流れがいくつも重なり合った時期。中でもウェストコーストロックは後にAORに継承されるサウンドが多く、その流れはアメリカ南部の香りから来ているが、イーグルスもそういった背景からシーンに登場したバンド。しかし、彼等のサウンドを全く知らない。知っているのは「ホテル・カリフォルニア」だけ。
リアルタイムに経験していないし、ウェストコーストロックに傾倒しなかったが、「ホテル・カリフォルニア」は中学生くらいの頃に初めて聴いて以来ずっと接している。MTV全盛期にあのライブ映像が流れていたからが大きい。この曲の一番好きな部分は各人色々あるが、自分は後半のギターソロの最中に奏でられるドン・ヘンリーのハイハットワークの音。「ツッーッ」と特徴的な箇所に鳴るので耳を引かれる。あそこが凄く好きで、後は二人のギターによるソロの持ち回りとその音色の使い方も気持ち良い。さっきのプロモビデオだとスクラッチプレイも入ってて掛け合いが魅力的。
それからよく取り沙汰されるのはこの曲の歌詞。諸説色々あるみたいで麻薬の歌や悪魔崇拝やロックが終わった歌と素直にカリフォルニアの歌と。そういう論争を巻き起こす仕掛けがあって、ジャケットも明るくない印象を表現して、霊が写ってるとウワサを立てられもした。あまりイーグルスのイメージもないけど、意外とこのバンドは明るいだけのアメリカンバンドではなく、呪術的な面もあるのか、「呪われた夜」と言うタイトルもあるくらい。
恥ずかしながら初めてアルバム「ホテル・カリフォルニア」を最初から聴きました。最初にこの名曲を持ってくるからありがたく、他の曲は全てシングルB面の位置付けなので全然面白く聞こえない。普通に比べれば高いレベルの音楽をやってるけど、引っ掛からない。逆に言えば「ホテル・カリフォルニア」だけが浮いている。悪魔が乗り移ったようにこの曲だけが異質。
好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪