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Paul Rodgers #2

フリー空中分解後には即Peaceを組みながらも瞬間的に解体、その後Free、Bad Companyの活躍を経てJimmy PageとのThe Firmまでがバンド活動。その後はソロ活動中心でQueenとの合体劇は衝撃的だった。

Paul Rodgers - Live In Glasgow (2007)

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 しかしとにかく元気な人だ。60年代からロックシーンに登場して今でもバリバリに現役でしかもまだまだ全盛期と言わんばかりのその声量と歌の巧さと言ったら他のジジイロック連中とは比べモノにならない現役度だ。そして活動の幅も広がる一方でファンを魅了して止まない最高の歌い手の一人と言えるポール・ロジャース。つい先日まではクィーンとの合体とセンセーショナルな話題と共に来日公演を果たし、しかもそれがフレディ・マーキュリーを完全に塗り替えてしまうパワーで迫ってくる圧倒的存在感によってクィーンの曲をクィーンのメンバーをバックに従えたポール・ロジャースのソロライブにしてしまった。かと思えばその後すぐにサマーソニックに単独で来日し、今度は自身のキャリア総括的な、しかも今まであまりライブでは聴かれなかった曲を率先して選曲してライブを果たした。その模様はスカパーで放送されたので見た人も多いだろうし、何も期待せずに見ていた自分はかなり驚いた。ファームの曲まで持ってくるとは思わなかった。

 ポール・ロジャースがそのライブの延長か、最新作では2006年にグラスゴーで行われたライブアルバム「Live in Glasgow」をリリースした。もうじきDVDもリリースされるのでそれも気になるけど、まずは音を聴いた。やはり相変わらず凄い。この歌の巧さと声量と迫力は。しかもライブで歌われた曲目を見てもらうと、正に往年の名曲のオンパレードでサマソニ公演の意外性ほどではないけど万遍なく網羅して、もう一度フリーにスポットを当てている感じ。バドカンの曲は恒例とも言えるけど、フリーの曲をここまで歌うのはそうそうなかった。名作「マディ・ウォーター・ブルーズ」アルバム以降の十数年間のライブはあまりよく知らないけど、ここでは正に一人フリー状態。しかも全盛期よりも歌に磨きが掛かっているのでもの凄くこなれている。

 ただ、音的な違和感はある。最先端のギターの歪んだ音なので最近のハードロックみたいな音が鳴ってて、ニール・ショーンと一緒にやってる時と同じく耳についてしまう。しょうがないけど。もうちょっとフリーマニアなギタリストやベーシストを集めてプレイすればと思うが、あの個性を再現できないことが分かっている時点で新しいアプローチで曲を復活させるのも分かる。ファンはわがままだ。しかしこのライブ盤、今のポール・ロジャースの歌が完全に詰め込まれたもので最後まで声を枯らすこともなく完璧に仕上がってて素晴らしい。今後も色々な試みに挑戦してもらいたい。

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