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Andy McCoy - Jukebox Junkie (2022)


 コロナ前にアンディ・マッコイ来日公演のライブが発表されて楽しみにしていたのに見事にど真ん中にあたって当然の来日延期、結局3年延期してライブに来てくれたけど当時期待していた「21st Century Rocks」アルバムを引っ提げてのロックバンドライブではなく、鍵盤と娘さんを連れてのライブの様相で残念がっていたら、当日になったら娘さんはコロナになったから来日出来ず、アンディと鍵盤奏者の二人によるアコースティックなライブになった始末。それでも音楽のセンスが衰えるワケじゃないので、見事にアンディらしさで楽しませてくれたし、案外自分でもほとんどの曲を知っていたのだから恐れ入る。

 そんなアンディが来日前に出していたのが本作「Jukebox Junkie」なる全編カバーアルバム、と言えばそうなのかとなるけど、リリース当時は全然情報もなくって、そうなのか?くらいにしか思ってなくて、そもそもその前にアルバム聴いてたから、単純に新作にカバーが入ってるくらいの感覚で聴いていた。いや、それくらいアンディのアレンジがオリジナリズム、つまりアンディ・マッコイらしいアレンジと味付けに染まっていたので気づかなかったし、カバーと知ってからもアンディ・マッコイらしさしか聞こえてこない抜群のアレンジセンス。決してオリジナルを崩してるワケじゃないし、何か調子を変えているようでもないのに、アンディ・マッコイらしい音になってるのは歌声もあるしやや崩れる歌メロのセンスだろうか、そこに一貫して流れる独特の空気感、ダーティ感が素晴らしすぎる。普通にアルバムとしてアンディ・マッコイのサウンドが楽しめるから細かいことこだわらずに聴いていると人によってはハッとする聞き覚えのある曲にぶつかるだろう。「Miss Tennessee」の娘さんとのカバーなんてまったくオリジナルのポップソングと言ってもおかしくないくらいにハマってるし、そもそもオープニングの「I'm Gonna Roll」なんてハノイそのままとも言えるサウンドだし、驚くべし「China Girl」のこのバージョンもイギーベースと知りつつも完全にアンディ・マッコイの世界。

 アコースティックも良いけどやはりバンド単位で音を鳴らしてくれるのが一番カッコ良いアンディ、オリジナルハノイ・ロックス再結成も一瞬実現したけど、そこでも案の定異彩を放っていたし、天性のスターなんだからもっと作品らしい作品やライブアルバムも含めて続々とリリースしてほしいと願う次第。

I'm Gonna Roll(1975) · Rock'n'roll band
54-46 Was My Number(1968) · Toots & The Maytals
Take Me I'm Yours(1978) ・ Squeeze
Miss Tennessee(2020) ・ Katie Noel (feat. Autumn Brooke)
Hot Night in Texas(1978) ・ Moon Martin
I Can Feel The Fire(1974) · Ron Wood
Shot Full Of Love(1986) - Don Williams
Solo In Soho(1980) · Phil Lynott
Back To The Wall(1988) · Divinyls
Motorbiking(1975) · Chris Spedding
Couldn't Get It Right(1976) · Climax Blues Band
China Girl(1983) · David Bowie
Wanda Jackson(1961) · Funnel Of Love
Countdown(1982) · UK Subs


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ロック好きの行き着く先は… by フレ
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