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European & more Hard Rock #2

Orianthi - Violet Journey (2007) : Australia

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 マイケル・ジャクソン最後のライブ映像で爆発的に売れている「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」ではギタリストのオリアンティがタフな態度でギターを弾いてくれ、残念ながらツアーは出来なかったけど、「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」がリリースされたから一層注目された。

 オリアンティがマイケル・ジャクソンのツアーギタリスト参加以前の、注目されるきっかけとなったファーストアルバム「Violet Journey」は21歳の時の作品で2007年にリリースされた。セカンドアルバムの「ビリーヴ」が知られた頃にファーストの「Violet Journey」を聴いたら凄く良くて驚きの連続。

 ギタリストの才能もあるけど、やってる音が独特で個性的で、極端に言うと過去誰も出した事のない音世界を自分のギターで紡ぎ出しているくらいオリジナリティが高くてセンスが良い。アルバム冒頭の「Lights of Manos」から単なるギターインストと思っていたら大間違いのしっかりした作品で驚く。そして間違いなくロックだけど、サンタナでもヴァイみたいでもなく、もっと自然で柔らかな音で曲と歌があってギターと旋律がある構図で、「He’s Gone」のナチュラルで優しい歌とメロディは結構ノックアウトされた。ギターもと泣いているし、自己主張は忘れていないけどギターだけでなく歌も意識している。ブルースに根ざした部分はあるけど、もうちょっと洗練されてて、オーストラリア人の不思議な傾向。

 勢い余ってセカンドの「ビリーヴ」も聴いたけどこちらは売れる音作りで圧倒的にレベルアップした音色なので本質と異なり、圧倒的にファースト「Violet Journey」が素晴らしいし、アルバムの音は荒削りでチープでも、そこにあるオリアンティの姿勢や本能が表現されている21歳の女の子。

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