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Reggae Dub Ska

Aswad - A New Chapter of Dub (1981)

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 1981年発表のアスワドの名盤「A New Chapter of Dub」。さすがに時代が進んでから出てきたアルバムだからドラムもホーンセクションもクローズアップされて緩い中にもテンションがある。アヴァンギャルドに近い部分を統制取って纏め上げて狙って作り込んでいるアーティスティックな指向。

 出てくる音世界はさすがにカッチリとした感触が強いが、英国出身なので同時期のディスコシーンに与えた影響も大きい。しかし不思議な音世界で小節数もヘンだからプログレ的に凝っている作品。レゲエとダブは別物で同義にされないサウンドでダンス・トランスに近い感覚すらある。

 アスワドの初期のアルバムはどれも質が高く、アルバムを流しておくと引っ掛かる曲が多い名盤。

Black Uhuru - Sinsemilla (1980)

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 昔にブラック・ウフルの「Red」を聴いてぶっ飛んで、その前後はスライ&ロビーのジョイントで評価が高く、更に「Anthem」と対を成す1980年リリースの傑作「Sinsemilla」の心地良いビートが非常にロック的で、レゲエよりダブながら鉄壁のリズムセクションにヤラれる。そこにコーラスの絡みが絶妙にツボを突いて、音の面でも80年初頭らしく、エレクトリックドラムが入っているから、純然たるダブでもなく、色々なエッセンスが融合されているロック感。「Red」も相当良いが、「Sinsemilla」はもっとユラユラする。

 1984年に「Live Under The Sky」で来日公演しててテレビで見てた。単に夏のイベントは心地良いと見ていたが、あの80年代ブーム真っ只中にこんな音を出して人気を誇っていたバンドもあったとは知らなかった。ロックやポップスだけでなく、ジャズ・フュージョンも人気の盛りだし、ブラック・ウフルもこの頃が人気のピークで、バブリーな80年代は色々な人が最全盛期だった。

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好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪