【インタビュー】身体障害者野球神戸コスモス監督に、日本最強最古の野球チームについて訊いてみた。
身体障害者連盟に所属している野球チーム。神戸コスモスの現監督にインタビューしました。神戸コスモスは、いまから約40年前に当時の監督である岩崎さんが、全国で初めて創設して今まで続いてきた伝統のある野球チームです。その輪は全国に広がり、現在では身体障害者の野球チームは全国に約30チームあります。
神戸コスモスはその中でもトップクラスの実力があり、過去には、公式戦100連勝、全国大会10連覇などの実績があり最強で最古とも言えるチームです。また、世界大会には、多くの選手がコスモスの中から選ばれているそうです。
現監督は、その神戸コスモスに10年以上在籍し、現在は監督としてチームにかかわっておられます。日本代表のコーチにも選ばれた経歴の持ち主です。
1. どこで(コスモスを)知りましたか?
小さいころからテレビや新聞等で兵庫県に神戸コスモスという強豪チームがあることは知っていました。
2. なぜ関わろうと思ったのですか?
前岩﨑監督から、お声かけをいただき、見学に行った時に選手の皆さんが、生き生きと心の底から野球を、愛し、ひたむきにプレーをしている姿を見て、衝撃を受けました。また、障害を隠すのではなく、できるように工夫をし、できないことは、チームで協力したりして、相手を思いやりながら野球をしている姿に感動し、『自分もここで一緒に野球がやりたい』と思ったからです。
3. コスモスのここが魅力です! は?
いろいろな年齢層がある中ですが、みんながひとつになって優勝を目指し、日々野球に打ち込んでいるところです。みんな本当に野球が好きな人ばっかりです。野球経験者なら一目で素晴らしさがわかると思います。百の言葉よりも一見しにグラウンドに来てほしいです。
4. いわゆる草野球とコスモスの違いは?
野球をすること自体は変わりません。ただ、コスモスは優勝を目指すチームです。全国の頂点に立つために、真剣に野球に向き合い、自分自身を高めています。草野球という感じより、クラブチームです。
5. 日本一を目指しているとききました……。
日本一を目指して、日々練習をしています。そのため、県外からも神戸コスモスに入部希望をする選手がいます。
6. モチベーションは?
このチームを日本一のチームにしたいです。ただ単純に野球が好きであること、野球が好きな人が増えること、障害者野球をもっと知ってもらうことです。
7. これからの目標について教えてください
日本一になることだけです。たくさんの人に知ってもらい、1人でも多くの人が野球がしたいと思ってくれれば良いと思います。
8. コスモスの進化のために大切だと思うコト
いろいろな選手が入部し、活性化ができればと思います。いろいろな意見や考え方がある選手が入部することで、競争も生まれチームがより強くなると思っています。
9. 選手はどこから来ますか?
県内が多いですが、大阪や京都からもコスモスで野球がやりたいと言って来る選手もいます。
10. コスモスはこんな人にオススメ
コスモスのためにはこんな人がかかわってほしい
野球がすき、野球をやってみたい。日本一になりたい、日本代表に選ばれて、世界で活躍したい人。何かスポーツをやってみたい人。いろいろな人と関わりたいと思っている人。新しい自分を見つけたい人。挑戦したい人。
11. 「野球をやりたい!」でも一歩踏み出せない人にひと言!!
まずは、グランドに来てみてください。きっとハマるはず。一緒に白球を追って、グランドで汗を流しましょう。百の言葉より一見するために一度見学に来て欲しい。
12. チームの目標は?
日本一になること。勝ち続けること。心の底から野球を楽しむこと。
13. 監督にとって野球に一番大切なものは?
野球に対して、本気で向き合い、自分と向き合うこと。そしてチームの選手の事を思いやる事です。1番は、野球が好きで楽しめる事ですね。
14. 健常者と障害者とでは練習に工夫とかありますか?
大きく違いはない。個々の障害に合わせて練習をして、できない部分はチームで補って行く。
15. 障害者野球って試合にも工夫(ルール上の違い)ありますよね?
大きく違うところはありませんが、違いとしては足の悪い人のために、代走があります。盗塁はありません。細かいルールはもう少しありますが、健常者の野球のルールとほとんど違いはありません。
16. コスモス野球の見どころは?(魅力は?)
いろいろな障害の特性がある選手がお互いのことを理解し、認め合う中でチームとしてできない部分を補ってプレーして行くところ。また、試合になると相手のスキを見逃さずに、どんどんと走塁をするところです。
17. 監督の情熱の源泉は? どこだとおもいますか?
ただ、このチームで日本一になりたい。強くなりたいということ。とにかく勝ちたい。
18. 悔しかったことは? ありますか?
負けた時は、悔しかった。負けて、相手のチームがグランドで喜んでいる姿を見るとまだまだ強くなりたいと思います。
19. サポーターとかかわっていてどんな時がうれしいですか?
勝った時の選手のうれしい表情、充実感に溢れた姿を見た時です。
20.最後に一言
期待してください。いい結果を出します!!
以上、監督のアツい思いをきかせていただきました。
監督ご本人も、はじめて見学に行ったときには、神戸コスモスの選手のレベルの高さに驚かれたそうです。
選手の中には片手で捕球し、グローブを外して、同じほうの手で送球する選手もいます。それが出来るようになるまで一体どのくらい時間がかかったのかときいたところ半年から一年掛かったという事でした。
いろいろな障害特性を持った選手がいる中で、選手たち自身が日々工夫しながら自分たちの野球を探し求めていく、監督は『一生練習です』とおっしゃっていました。
野球経験者なら一目でその素晴らしさがわかると思います。
最後は監督の言葉で締めくくろうと思います。『神戸コスモスの選手たちの試合を観に来てほしい。一度グラウンドに選手たちのプレーする姿をみに来てほしい。』監督は断言します。そして、選手たちも同じ言葉を胸を張って言うと思います。
『期待してください。ゼッタイにいい結果を出します!!』