成人式の日の夜【ショートストーリー】630文字
サヨナラだ なぜ泣いてるの?
夜の小学校のグラウンドでブランコに乗っかって漕いでるキミを見たボクらは今日大人になった
キミはこの先どうするか決まってる
ボクとは違う道歩くと決めて明日この街から離れることになってる
サヨナラの思い出作りにボクは同行している
今日また1年がボクにのしかかる
これからは1人でその重さに耐えないといけないみたいなんだ
寂しくはない でも 少し つらいかな?
また1人でボクは今日の上を 飛び越え 飛び越え 飛び越えていく
今日ボクはキミを見送り大人になるけど
ひとりぼっちにもなるみたいだね
ブランコは前にフワッと 後ろにグンと
ボクらを乗せて変わらず続くけど
毎日も相変わらず続くけど
くるくるとまわる星の上で
ボクらハジメマシテとサヨナラを繰り返して
少しづつ背を伸ばす
キミにサヨナラを言いたく無いからって
誰ともハジメマシテで繋がりたく無いからって
部屋から出ないわけにはいかないんだ
生きているんだよ!
ボクは!
今日も昨日のつづきが おはようございますってやってきて
誰か知らない人とハジメマシテで繋がって
キミとはそろそろお別れで
ずっとは無いんだこの人生は
永遠なんて 勘違いで
続く毎日はこの星を回す
時計の針はデッドヒート
大人になるということは 1人になること そして それと向き合おうとすること コドクを抱えて笑顔でいようとすること
だって生きていたいんだよ
ボクは!
部屋から出たいんだよボクは!
太陽が眩しいかった今日は
そんな日が終わるのが怖いんだよ
ボクは
ボクは1人だ。
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