2000年問題(永遠)
「みなさんに言わなければならないことがあります」
そういう始まりはだいたいよくない話だ。
「2000年先の未来、今ここにいる人たちは誰もいません」
やっぱりそれはあまりに恐ろしい話だった。
「どこにいないの?」
「どこへ行くの?」
質問している方にも明らかな動揺がみえた。
「わかりません。でも……
私たち以外の何かがここにいるでしょう」
「本当ですか?」
「わかりません」
わからない、わからない、わからない。
先生の話はいつもわからないばっかり。
「では、歌いましょう。
この歌の永遠を祈って」
やっぱり最後は歌うしかない。
人の未来はよくわからない。
信じられるのは歌しかないのだ。