Roy AyersのDJイベント&サイン会に行ってまいりました。
先週、ブルックリンパーラー新宿で行われたRoy AyersのDJイベント&サイン会に行ってきました。(2019.3.12執筆当時)
MUROさんとRYUHEITHE MANさんの素晴らしいDJプレイに酔いしれながら、しっかりとRoy Ayersさんのサインまでゲットし、最高の一夜となりました。
レア・グルーヴの帝王として、そしてヒップ・ホップの多くのアーティストが彼の曲をサンプリングに使うなど、ミュージシャンからの熱いリスペクトが絶えないRoy Ayers。今回来日もして、78歳にして精力的に活動されています。
ヴィブラフォン奏者でありボーカリストでもあるRoyですが、彼の音楽の良さといえば、良い意味でキャッチー。考える隙を与えないくらい、まずカッコ良い、が先にきてしまう、そんなサウンドです。ジャズ畑の人の作品って一つの楽器にフィーチャーしたものだったり、テクニカルに聴こえたりするものもありますが、Roy Ayersの場合、曲全体としてのかっこ良さ、構成の美しさが魅力です。
一つ一つの楽器を細かく聴いていくと、それぞれが非常に綿密に練られた高度な演奏をしていることはわかるのですが、全体として聴くとそんなことを感じさせずストレートに耳に入ってくる、そんな楽曲が多いです。それが他のアーティストの中でも取り分け多くの人に愛される理由なのかなと思ったりします。
自分なんぞがご紹介するのはおこがましいのですが、もしまだRoy Ayersをちゃんと聴いたことがないという方がいたら、これをきっかけに聴いてもらえたら嬉しいということで、私のお薦め盤数枚、ご紹介させてもらいました。良い作品多すぎて困りますが。。
今回アナログにサインをいただきましたこちらの『Red,Black&Green』。大好きな1枚です。70年代のRoyは、Roy Ayers&Ubiquityというバンドで活動しており、今作もその名義での1枚。
この「Red,Black&Green」を聴いた時の衝撃。今まで聴いてきたソウル・ファンクとは何かが違う、何なんだろうこれ?という感じでした。ボーカル・コーラスの楽器的な使い方。ソロパートに頼らず、曲の構成美で聴かせる、全く飽きることのない4分40秒。
他にもジャズファンクの名作「Hence Forth」や、モータウンのコーラスグループ、テンプテーションズの「PaPa Was A Rolling Stone」のクールなカバーなど、聴き処の多いアルバムとなっています。
そして、その後、名盤『Vibration』(1976)、『Everybody Loves The Sunshine』(1976)を聴いて完全にノックアウトされてしまったわけです。
女性ボーカル、Chicasをフィーチャーした「Moving, Grooving」、「People And The World」など、踊らずにはいられない曲達。押し一辺倒のファンクではなく、知的な部分を感じるのがジャズ出身の彼ならでは。
そしてメロウグルーヴ・クラシックス「Searching」、「Everybody Loves The Sunshine」。無駄な音が全くないほどの緻密なアレンジ。もう何もコメントがいらないほどの完成度の高い楽曲です。
この2枚は本当によく聴きました。
ブラック・ムービーのサントラ『Coffy』もソウルファンにはお薦めのアルバムです。
アイザック・ヘイズの『Shaft』、カーティス・メイフィールドの『Superfly』と並びこの時期のサントラとしては有名な作品。
『Shaft』『Superfly』と同様に、ワウギターやホーンセクションを効果的に使い、スリリングな雰囲気を醸し出していますが、ロイのヴィブラフォンが入ってくるだけでグッと洗練された雰囲気になります。
ちなみに、クエンティン・タランティーノ監督がこの映画に非常に影響を受けていて、主演女優のパム・グリアを、自身の作品『ジャッキー・ブラウン』で主演に抜擢していることも有名です。
後はロイ・エアーズの味のあるボーカルが存分に味わえる『You Send Me』も個人的にお薦めしたいアルバム。こちらの「Can You See Me?」のボッサ調のリズムに身を委ねていると最高に気持ちいいです♪
60年代後半〜70年台前半のジャズファンク然としたアルバムもかっこ良いですし、まだまだ紹介しきれませんが、まずは今回ご紹介した辺りから聴いてみてはと思います。
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