そのネガティブ、定量化しませんか
ネガティブな出来事や感情は定量化すると、相対化されて気持ちが楽になります、という記事です。簡単ですが、効果のある方法です。
最悪のことが起きた!
私に対して、狼狽気味に語りかけてきた職場の人がいました。
本来であれば、静かに話をできる会議室を予約し、じっくりと話を聞き、本人感情を処理し、問題を構造化し、解決のための道筋を立てて・・・という過程が望ましいのですが、そういった時間を取ることも、忙しい中ではままなりません。
ネガティブな出来事を定量化する
医学・運動療法の世界で、痛みをスケール(点数)で患者さんに表現をしてもらい、治療方針を調整するような考え方があります。
私たちは、身の回りで何かネガティブな出来事が起きて、悪感情にとらわれた時に、自分と周囲の状況を冷静に客観視することができず、その後の状況判断が難しくなることがあります。
そんなときに、過去の本当に悪かった出来事を思い出しながら、今回の事を比較評価することで、少し冷静さを取り戻せることもあります。
思わず高い点数が出た時に
それではもし、改めて振り返ってなお、思わず高い点数が出た時にどうすればいいのでしょうか。ひょっとしたら、それほどの一大事なのかもしれません。
ただ、世の中、それほど悪いことが起きる可能性は、それほど高くありません。どうしても発生直後は、バイアスもかかって、事態を悪い方向に考えるところもあります。
ですので、目の前の人の経験や能力から、何とかできる手段が提案してもらえそうなときには、以下のように聞いてみます。
もしくは、あなた自身が解決策の緒端を思いついているようであれば、こう聞いてみてもいいでしょう。
解決策と定量化をセットで考えることで、それがない状態と比べると、冷静になって事態に取り組むことができますし、解決に向かって前進している実感も得られると思います。
ネガティブ感情にも使えます
私の場合は、人前で物事がうまく行かなかったりしたときに、過去の出来事と比較して、「あのときの大変さと比べたら〇割くらいだな」と思えるようにしています。そうすると、恥ずかしさなどのネガティブ感情を長期間に渡って引っ張ってしまうことが少なくなります。
もちろん、このためには、過去の失敗経験のストックがある程度、必要になってきます。そこを考えると、年を取るのも悪いことばかりではないな、と思ってしまいます(笑)。
上司は自分の失敗談も含めて、オープンに経験を語った方が良い、というのは、そういった、周囲に比較対象を見せてあげる、という意味合いもあるのでしょう。
まとめ
ネガティブを定量化するという、シンプルですが、使える方法をご紹介しました。これは、アンガーマネジメントなどでも使われている手法です。他の参考記事のリンクもお示しをしておきます。