こんな場所がほしかった。そう言われる場所を目指して|未熟なわたしがMixture Hubについて考えてみた Vol.2
Writer: 新野 瑞貴
2022年の抱負は「緩急」。地元・千葉で一生を過ごすと思っていたが、宅浪時期に方向転換。オーストラリアでの留学を決意。4年間の留学を経て現地大学を卒業後、2021年2月からSLOW inc.に勤務し、5月から晴れてCommunication Designerとして正社員になる。やっと、SLOW歴1年!
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新しいシーズンの記事を書きはじめてから半年間、ロバート下北沢がこんな場所になったらいいなというイメージ図は社内メンバーと共に描きつつ、土台づくりに試行錯誤をしていました。
その期間はNegative Capability (ネガティヴ・ケイパビリティ)を試されているような感覚です。
「ネガティブ・ケイパビリティ(negative capability 負の能力もしくは陰性能力)とは、『どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力』を指します。
あるいは、『性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力』をさします」
『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』/帚木蓬生氏
わからないからこそ、おもしろい。答えのない空間づくりの中でこの半年間で出会った人たちや、仲良くなった人たち。その人たちはこんな悩みを抱えていました。
Voice.1 好きなものに対して、気軽に表現できる場所がない
これはロバート下北沢が開催する交流会(Fika・Cheers)で出会った、同い年(25歳)の『おはるさん』から伺ったお話。
日本酒が好きで、酒蔵をめぐったり、お米からお酒を作ってみたりとマイペースに日本酒愛を深めているおはるさん。「いつか人を呼んで自分で選んだお酒を振る舞うのが夢なんです。だけど、イチ会社員の自分なんかが提供してもいいのかなと思うんです」。
溢れてきたそんな想いを受け取り、その次月に行われたロバート下北沢交流会Cheersでは日本酒のソムリエとして参加していただきました。
20〜30代で好きなことが高じて、それを仕事にしている人なんて、世界で一握り。
毎日仕事をしているなかで、プロだとかアマだとか関係なしに、自分が好きだと思えるもの・夢中になれることに出会えたことは、きっと稀有なことだと思うのです。
ロバート下北沢は、そんな人を応援したい。
Voice.2 社会人の生の声を聞く機会ってなかなかない
そう言っていたのは、甲賀ゆうこさんを講師に迎えたスクールイベントの参加者で大学生のヤマちゃん。学生や社会人が集まったこのイベントでは、講師陣含めて、世代を超えた交流が生まれました。
イベント終了後、ヤマちゃんは「実際に社会に出て働いている人と、自分の悩みやこれからについて1対1で話す機会なんて滅多にないんです。すごくためになりました!」とエネルギッシュな笑顔で伝えてくれました。
「交流の場」という字面からは、なんだかコミュニケーション能力が高い人が集まって、意識の高い話を繰り広げる...というイメージが広がります。そうではなく、もっと気楽に人が集まって、自然と会話が始まっていく場をつくれたとしたら。
今回のワークショップのように人の輪が広がり、他人の視点が増えていく。そういう機会や土台を用意することがロバート下北沢の役割だと思いました。
▼ イベントレポートの詳しい様子はこちらから
Voice.3 気軽に定例する場所がない
昨年、12月に「シンデレラは晴れ女!?雨女!?」というイベントを主催したArt-in-Progressの1人で、またもや同い年(25歳)のShioriさん。
「コロナ禍でほとんどの会議がオンライン化しているけれど、実際に膝をつき合わせないとパーソナルな話や深層部分の会話ができない。飲食店での会話はどこかカジュアルになってしまうし、ちょうどいい場所を探しているんです」。
答えがない問いや社会課題について、普段からなぜ?を考え、その問いかけを表現したいShioriさんならではのお悩み。オフィスのような硬さがないロバート下北沢だからこそ、ちょうど良いゆるさを提供できるのではないかと、可能性を感じました。
Voice.4 自分のアイディアを安心して発言する場所がない
2年前に長崎から上京した川原ご夫妻。ワクワクする気持ちに全力投球で、枠にとらわれない活動をするけんごさんとちっちさんは、ロバート下北沢の活動にも親身にサポートしてくださっています。
昔から、どんどん溢れだすアイディアを「ちっちノート」に書き貯めてはいるものの、そのアイディアを実践する場所がなかったと語ってくれました。ロバート下北沢と出会ってからは、その発想をロバート下北沢に繋げられると気持ちが楽になったそうです。
ロバート下北沢を、「受け入れてくれる場所」と表してくれたお二人。
今後は、もっとワクワクすることに対して夢中になれる場所になるんじゃないかと語るお二人の期待をカタチにしていきたいと感じました。
▼お二人の活動はこちらから
http://chicchiworks.jp/
人の声を聞いて見えてきた、
私たちが目指す空間のあり方
私がロバート下北沢に携わって一年。出会えた人たちを通して感じたことは、みんな場所を必要としているということ。
その場所を総称し、ロバート下北沢の未来像として表したのが「Mixture Hub」です。
このグラデーションの部分が、生き物のように変容・成長していきながら、
偶発的な産物を楽しめるような場所をロバート下北沢は目指していきます。
たくさんの若者たちが何かに熱中する下北沢というエリアだからこそ、
完璧ではない私たちが、がむしゃらに挑戦できる場はきっと誰かの居場所になる。
Voice.5 日常と表現が溶け込む場所をつくりたい
そんな場所を目指して変遷しつづけるロバート下北沢が出会った、「yosemic」という表現者のコミュニティー。
表現の創造を続けるyosemicが持つエネルギーは、ロバート下北沢が目指すMixture Hubで生み出したい現象の起爆剤になると、強く感じました。
お互いが目指すものに共鳴をした私たちはタッグを組み、ロバート下北沢にPUB(パブリックハウス)をつくることになりました。
\ロバート下北沢 × yosemicのクラウドファウンディング開設しました/
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