悪用厳禁「ローボールテクニック」に気を付けろ|ムダ図解
詐欺師もよく使う人間心理をうまく利用した「ローボールテクニック」という交渉術があります。
今日は絶対悪用禁止の「ローボールテクニック」について説明します。
騙されないようにしましょう。
敵を知り、己を知りましょう! 使い方がなんか違いますけど、ま、いいや。
⭕️こんなときに使える
・詐欺師の手口を知って騙されない
・相手にズルイ方法で承諾させたい
「ローボールテクニック」の由来と関連語
契約条件や要求をボールにたとえて、“低いボールから投げる”という意味で"ローボール"と名前がついています。
なぜ、"テクニック"までが用語にセットで付いているのかはわかりません。
似たような交渉術として「フット・イン・ザ・ドア」というものがあるんですが、この言葉の後ろには"テクニック"がついていません。
なぜ、ローボールだけ"テクニック"がついているの?
"ローボールテクニック"だとどうしてもアスリートなスポーティな印象。
クリケットとかにそんなテクニックがありそうです。知らんけど。
ちなみにパワプロの方には「ローボールヒッター」という特殊能力があります。
あ、パワフルプロ野球のことです。
低めのボールを打った時、打球速度+2%になるスキルです。
そんな細かい仕様はどうでもいいですね。
で、ローボールの反対。
ハイボール、になるはずですよね。
ってことはジャンジャーローボールとか烏龍ローボールとかもあるんですかね。
アルコールうっすいやつが出てきそうです。ローボール。知らんけど。
ジンジャーローボール。不味そうです。
「ローボールテクニック」とは
ローボールテクニックとは、最初に相手が承諾しやすい好条件を出し、徐々に相手に不利な条件を突きつける手法です。
要は最初に悪条件を隠して承諾させる手口です。これはもう詐欺ですよね。
嘘ついて契約させてますやん。テクニックとかじゃないでしょ。
それがローボールテクニシャンのやり方です。詐欺師はテクニシャン!
店員「レジにて表示価格の30%OFFです」
あなた「これください!」
店員「畏まりました。こちらの新商品はセール対象外ですがよろしいですか?」
この手口です。よくやられます。
レジまで持っていっちゃってるし、一回買う気になっちゃっているから少しくらい割引がなくても「ま、いっか」ってなりがち。
「新品はセール対象外です」ってハッキリ言って欲しい!
ま、よく見ると書いてあったりするんですけど、買い物中は興奮しているから気づけないんですよね。
ローボールテクニックは、「一貫性の原理」っていう心理現象を利用したテクです。人の心理現象を利用するなんて、ズルいテクニックです。
一貫性の原理とは、”一度決心した行動や発言などに一貫性を持たせたい”という人間の心理です。一度、相手の承諾を得ることで、次の条件を断りづらくさせています。
一度、決めたらテコでも動かないような九州男児はローボールテクニックにひっかかったら最後、もう引き下がれなくなっちゃいそうですね。
「武士に二言はない」って言うから、武士もローボールテクニックにひっかかると大変なことになりそうです。どんな悪条件になっても侍魂をかけて一貫性の原理を貫いてくるに違いないです。
よびこみ「さあさあ、お侍さん。100両ポッキリですよ。遊んで行きませんか」
侍「うむ。いいだろう。では、この花魁で願おう。」
よびこみ「指名料は別途30両かかりますがよろしいでしょうか」
侍「よいよい。この着物で戯れようかのぉ。」
よびこみ「コスプレはオプションになります。追加で100両になります。」
侍「む、無論じゃ。では、そちらの部屋で戯れようかのぉ。」
よびこみ「こちらはVIPルームなので追加で100両です。」
侍「…武士に…二言はない」
これは悲惨です。その後、武士の行方は誰も知らない。
ローボールテクニックは基本的には悪条件を隠して後出しジャンケンするので、多かれ少なかれ騙すことになります。悪用するのは絶対ヤメましょう。
というか基本的にやっちゃダメな気がします。信頼をなくします。
あとよくあるのが、"あなただけに特別に無料で全部の情報を公開します"ってやつ。結局、情報を見るためには「LINE登録を」ってなり「こちらの動画をご覧ください」となり最後は有料の商材を買わされます。
商材に自信があるものはそんな回りくどい方法を取らずに、しっかりと商品アピールして内容で勝負してます。
ローボールテクニックを使っているなと思ったら用心しましょう。
商材に自信がないものを買わせようとしているかもしれません。
でも、こういった手法が氾濫しているってことは、結構ダマされて買ってしまう人たちが多いんでしょうね。
2019年の詐欺被害額はなんと301億。
未だにオレオレ詐欺が84%を占めています。
知識は身を助けます。敵を知り己を知りましょう!
実はローボールテクニックは恋愛的なシチュエーションでもよく使われます。
たとえば、あまり好きではない人からの食事のお誘いのシーン。
男「今度、食事どうですか?」
女「みんなでまたいきましょう」
男「じゃあ、みんな誘って来週の土曜日にしましょう!」
〜 後日 〜
男「みんな都合わるいらしく、2人で行っちゃいましょう!」
断りづらいやつです。確信犯的に使ってます。
こんなときは、ハッキリと「親の方針で異性と近づいてはいけないんです。」とか「私は実は前世がカミキリムシなんです。」とか訳のわからないことを言って逃げましょう。
もしかしたら、本当に全員都合悪くなったのかもしれませんが、その場合はその男が全員から嫌われている可能性があります。
どちらにしても断りましょう。行っても絶対楽しくないし。
「ローボールテクニック」正しい使い方
⭕️正しい使用例
上司「ちょっとコピー手伝ってもらえる?」
部下「いいですよ」
上司「じゃあ、このエクセルの資料まとめるところからお願い」
❌間違った使用例
「すみませーん! 烏龍ローボール3つくださーい!」
「ローボールテクニック」まとめ
「ローボールテクニック」はこちらが”騙されないため”に知っておきましょう。
「ドア・イン・ザ・フェイス」「フット・イン・ザ・ドア」の関連用語はこちら。
https://deniro.co.jp/lowball/302/