
Photo by
otatakahiko
田んぼみち
ちいちゃんと
おとうさんは
田んぼみちを
あるいていました。
おとうさんのせなかには
つかれてねむってしまった
いもうとがいました。
田んぼみちは
どこまでもまっすぐ
つづいています。
いえをでるとき
おとうさんは
えきまでいこうと
いっていました。
ちいちゃんは
えきにいったことが
まだありません。
ずいぶん
あるいたきがします。
えきまでいったあと
いえにかえるには
いまきたみちを
ずっともどるのでしょうか?
ちいちゃんは
めのまえに
どこまでもつづく
へいたんな田んぼみちを
みながら
たちどまって
おとうさんに
ききました。
「ずーっとあるくの?」
おとうさんは
すこしだまって
それからやさしいこえで
こたえました。
「そうだよ。
ずーっとあるくんだ。」
ちいちゃんは
そうか
ずーっとあるくのか
とおもいました。