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まきびし製造業

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記事一覧

ぽろり

いつもそうだ。 あの頃には戻れない。 車の中。 洋楽が流れている。 貸し切りのような道路。 こんな時ばっかり、赤信号に引っかからない。 左肘を肘掛けに置き、 人差し指…

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8日前
9

花火の影

空に大きな光を放つ花火は、 どこを切り取っても、空の主役だ。 ただ、思い出にとっての花火はいつも脇役である。 恋人と見る花火しか具体例は思いつかないが、 なんか、 …

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2か月前
7

ラン汽ング

夜眠れない理由ランキング 第1位 お昼寝しすぎた もう一度ランキングし直してくださいという意見が出ましたので、もう一度ランキングします。 夜眠れない理由ランキング …

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3か月前
10

夜になると目を閉じるから

夜 目を閉じると 膨大で、莫大な、漠然とした何かに襲われる。 その正体が何か分かった。 「棒北」 なんか、まだ名前が無かったから勝手に付けたけど、 「棒北」 ぼうきた…

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3か月前
13

さいみんじゅつ

まだこどものぼくはおばあちゃんにげーむをおねだりした。 小学生のクリスマス。 サンタさんに何を頼もう。 どっちの夜にプレゼントは届くんだっけ? クリスマス?クリス…

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5か月前
10

僕の好きな子は、いつも上座に座る

僕の好きな子は、いつも上座に座る。 《春》 僕はもうすぐ満開になるだろう桜を遠巻きに見ながら、青いベンチに座っていた。 隣には、好きな子がクラブサンドを両手で持ち…

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5か月前
17

25年目の朝

今日はカーテンを開けても気持ちよくなかった。 休みの日は何をしますか? という質問に対して、 休みますと答えると、 いやいやみたいな顔をされる。 わからなかったのか…

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7か月前
14

やきそば

高校生の頃、 弁当にやきそばが入っていると、 全部取られていた。 僕がやきそばのこと苦手だから、 あげてたわけじゃなく、 ものすごい人気だったから、 それはそれは人…

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8か月前
12

銭湯の畳の部屋にて

銭湯の畳の部屋で風呂から上がって寝転がっちゃうと、 想像以上に時間を奪われる。 あの場所は本当に危険だ。 だからかもしれないけど、 あの畳の部屋にはテレビが付いてい…

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1年前
18

ブルースの鳴子

「僕の奏でる声はどうしても説明に困る。」 なんだろ、 昔はなんか、 こう、 コンプレックスのような でも、 コンプレックスじゃないような。 昔の動画を見返すと、ど…

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1年前
10

アサ

母と2人でカレーを食べに行った。 インドカレーアサ(あんまり覚えてないけど) 店の前にはみんな一回は 見たことありそうなコック長がサングラスをかけて 出迎えてくれて…

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1年前
11

破裂、青

桜も散りゆき春の終わりが近づくこの季節 僕の中でなにかが破裂しそうで、 破裂したことに気づかないフリをした。 いろんなことがあったこの3年間を振り返る。 僕の軌跡に…

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1年前
7

契り

儚くも淡いから 至福 鋭くも鈍いから 至福 行動を言葉が越える 言葉に命を吹き込み動き出す。 何処へ行くのか 心躍らせついて行く。 「何処へ行くのですか?」 なんて野暮…

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1年前
8

唐揚げ定食のあざとさに関する考察

女子アナ風の女性が満面の笑みで男性と話してる。 男ウケ抜群の服装。 さりげないボディタッチ。 そんな様子を見てると、「あざとい」という感情が湧き起こる。 あざとさを…

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1年前
12

オオグイ

大食いから最も遠い位置に自分が居たから 大食いやったなぁ今日は、という特別な1日を 僕は過ごすことができたんだと思ったんだ。 そんな話。 僕は最高お茶碗6杯の白米を…

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1年前
10

エラバレ

僕の持ってる雰囲気。 あなたの持ってる雰囲気。 そんな各々の持ってる雰囲気がある。 ある人とある人。 その雰囲気同士が似合ってる。 なんかそれに運命を感じる。 ここで…

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1年前
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ぽろり

ぽろり

いつもそうだ。

あの頃には戻れない。
車の中。
洋楽が流れている。
貸し切りのような道路。
こんな時ばっかり、赤信号に引っかからない。
左肘を肘掛けに置き、
人差し指と中指をほっぺたにくっつけながら、
片手運転している。
ふと思い出す。
高校生の頃の自分。
同じような毎日の繰り返しなのに。
とてつもなく光を放っている。
束で光っているような。
そんな感覚。

現実。
同じような毎日の繰り返し。

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花火の影

花火の影

空に大きな光を放つ花火は、
どこを切り取っても、空の主役だ。
ただ、思い出にとっての花火はいつも脇役である。
恋人と見る花火しか具体例は思いつかないが、
なんか、

うん、

脇役だ。

古から伝わる花火という文化。
古から伝わる花火という風物詩。
古から伝わる花火という男女の恋物語。
花火の影には、いつも物語がある。

なんとなく世界観が伝わったであろうタイミングで、こんなことを言ってみよう。

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ラン汽ング

ラン汽ング

夜眠れない理由ランキング
第1位
お昼寝しすぎた

もう一度ランキングし直してくださいという意見が出ましたので、もう一度ランキングします。

夜眠れない理由ランキング
第1位
お昼寝のしすぎ

もうね。
私もこの業界長いんです。
だからね、覆らないんです。
ランキングって、毎日毎日更新されてますけど、
しばらく更新されない1位って存在するんです。
映画の興行収入ランキングとか、
飲み会の締めに食べ

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夜になると目を閉じるから

夜になると目を閉じるから


目を閉じると
膨大で、莫大な、漠然とした何かに襲われる。
その正体が何か分かった。
「棒北」
なんか、まだ名前が無かったから勝手に付けたけど、
「棒北」
ぼうきたって読む。
最初、
「某北」
かと思ったけど、
そうだとしたら、あまりにも膨大で莫大で漠然としている、し過ぎていると思ったから、
「棒北」
になった。
ここからは、「棒北」のこと彼と呼ばせていただいてもよろしいだろうか。
ありがとう。

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さいみんじゅつ

さいみんじゅつ

まだこどものぼくはおばあちゃんにげーむをおねだりした。

小学生のクリスマス。
サンタさんに何を頼もう。
どっちの夜にプレゼントは届くんだっけ?
クリスマス?クリスマスイブ?
できたらクリスマスイブがいいな。

今思えば、
僕もそうしちゃうかもって思うんだけど、
僕のサンタさんはクリスマスでも、
クリスマスイブでもなく、
クリスマス“イブイブ”にプレゼントをくれていた。
早く見たかったんだろうなぁ

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僕の好きな子は、いつも上座に座る

僕の好きな子は、いつも上座に座る

僕の好きな子は、いつも上座に座る。

《春》
僕はもうすぐ満開になるだろう桜を遠巻きに見ながら、青いベンチに座っていた。
隣には、好きな子がクラブサンドを両手で持ち、むしゃむしゃ、食べている。

「おいしい?」

「おいひい」

なんだろう。
「おいひい」って熱いものを食べた時にしか聞けないものだと思っていた。

僕の感覚に奥行きと幅を与えてくれる素敵な子。

《夏》
蝉の声が脳に響く。
ラジオ体

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25年目の朝

25年目の朝

今日はカーテンを開けても気持ちよくなかった。

休みの日は何をしますか?
という質問に対して、
休みますと答えると、
いやいやみたいな顔をされる。
わからなかったのか?
休みの日と言っていたのは、
そもそも君で、
僕は重複していると気づきながらも、
休みますと優しさで答えたら、
いやいや。
いやいやじゃなくない?
今ボケるのいいっすわみたいに。
ボケてるのは僕じゃなくない?

そんなことを考えなが

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やきそば

やきそば

高校生の頃、
弁当にやきそばが入っていると、
全部取られていた。

僕がやきそばのこと苦手だから、
あげてたわけじゃなく、
ものすごい人気だったから、
それはそれは人気で人気で。
やきそばが。

購買にやきそばパンが売っている。
「おばちゃんやきそ…」
「おばちゃんやきそばパン!」
「はいよー」
「……」
僕はとことん、
やきそばを食べられない運命なんだと、
やきそばを諦めることって
欲しかった服

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銭湯の畳の部屋にて

銭湯の畳の部屋にて

銭湯の畳の部屋で風呂から上がって寝転がっちゃうと、
想像以上に時間を奪われる。
あの場所は本当に危険だ。
だからかもしれないけど、
あの畳の部屋にはテレビが付いていて、
変な音楽が流れている。
だからなのだが、
正気の沙汰なら、最悪の場所だ。
テレビも字幕をオンしてない。
つまり、音楽に集中しないようにテレビを見なくては、
テレビを見ることができないようになっている。
だからといって、
寝ようとし

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ブルースの鳴子

ブルースの鳴子

「僕の奏でる声はどうしても説明に困る。」

なんだろ、

昔はなんか、

こう、
コンプレックスのような

でも、
コンプレックスじゃないような。

昔の動画を見返すと、どうしても聞いてられない。

嫌な声。

というより嫌な喋り方なんだろう。

自分が1番面白いと思いながら喋ってるみたいな。
自分でツッコミが上手いと思ってるみんなの中にいる、

あいつみたいな感じ。

でも、大人になってからは、

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アサ

アサ

母と2人でカレーを食べに行った。
インドカレーアサ(あんまり覚えてないけど)
店の前にはみんな一回は
見たことありそうなコック長がサングラスをかけて
出迎えてくれていた。
僕はコックに頭を下げて店内へ入ると、
カレー臭が充満している。
なんかカレー臭って言うと加齢臭みたいに
って思うかもだけど、
加齢臭は加齢臭でカレー臭の中に含まれているというか
カレー臭が強すぎて加齢臭を誤魔化せているのだからと

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破裂、青

破裂、青

桜も散りゆき春の終わりが近づくこの季節
僕の中でなにかが破裂しそうで、
破裂したことに気づかないフリをした。
いろんなことがあったこの3年間を振り返る。
僕の軌跡に残された、回収されない布石の数々。
僕のなりたかった大きな夢に立ち向かってくる、
諦めなければならない敵に、
なんだか押しつぶされそうで、
共感されない孤独感の中で僕は、
新しい線路を引ける道を探す。
理想と現実のギャップにどうしても気

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契り

契り

儚くも淡いから
至福
鋭くも鈍いから
至福
行動を言葉が越える
言葉に命を吹き込み動き出す。
何処へ行くのか
心躍らせついて行く。
「何処へ行くのですか?」
なんて野暮だから
黙って跡を追う。
丁度150m進んだところで止まった。
というか泊まった。
朝になったらどうでも良くなって
「何処へ行くのですか?」
と聞いたら
「バリ高知」
と答えられた。
答えられたって言う感覚。
答えて頂いたというより

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唐揚げ定食のあざとさに関する考察

唐揚げ定食のあざとさに関する考察

女子アナ風の女性が満面の笑みで男性と話してる。
男ウケ抜群の服装。
さりげないボディタッチ。
そんな様子を見てると、「あざとい」という感情が湧き起こる。
あざとさを別に否定するわけでは無いが、
その「あざとさ」にまんまと引っ掛かる者の、
「あざとさ返し」を僕は見たい。
あざとさvsあざとさ返し、
その攻防を僕は見たいのだ。

唐揚げ定食の唐揚げが4個。
大体の定食がこの数で提供する。
5個のところ

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オオグイ

オオグイ

大食いから最も遠い位置に自分が居たから
大食いやったなぁ今日は、という特別な1日を
僕は過ごすことができたんだと思ったんだ。
そんな話。

僕は最高お茶碗6杯の白米を食べれたことがある。
正直大記録だ。
僕はお腹いっぱい食べるのが苦手だ。
お腹いっぱいになると、苦しい、辛い、しんどい、
こんな感情が湧き起こる。
だからお腹いっぱいは食べない。
でも、今後大食いの企画が僕を襲う可能性がある。
どーし

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エラバレ

エラバレ

僕の持ってる雰囲気。
あなたの持ってる雰囲気。
そんな各々の持ってる雰囲気がある。
ある人とある人。
その雰囲気同士が似合ってる。
なんかそれに運命を感じる。
ここでは、それを運命とする。
だんだん着こなせるようにはなっていくとは思うが、
出会った瞬間から似合っていたら、
僕は運命だと思う。
古着みたいな感じ。
僕はその運命に従いたい。
でも、みんなはそうじゃないのかもとかも思う。
運命よりも憧れ

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