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まきびし製造業

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最近の記事

ぽろり

いつもそうだ。 あの頃には戻れない。 車の中。 洋楽が流れている。 貸し切りのような道路。 こんな時ばっかり、赤信号に引っかからない。 左肘を肘掛けに置き、 人差し指と中指をほっぺたにくっつけながら、 片手運転している。 ふと思い出す。 高校生の頃の自分。 同じような毎日の繰り返しなのに。 とてつもなく光を放っている。 束で光っているような。 そんな感覚。 現実。 同じような毎日の繰り返し。 時間がただ過ぎて、ただ流れていく。 細く、ただ、流れていく。 そんな感じ。 僕

    • 花火の影

      空に大きな光を放つ花火は、 どこを切り取っても、空の主役だ。 ただ、思い出にとっての花火はいつも脇役である。 恋人と見る花火しか具体例は思いつかないが、 なんか、 うん、 脇役だ。 古から伝わる花火という文化。 古から伝わる花火という風物詩。 古から伝わる花火という男女の恋物語。 花火の影には、いつも物語がある。 なんとなく世界観が伝わったであろうタイミングで、こんなことを言ってみよう。 「花火を背中に浴衣のカップルが  電動キックボードに2人乗り」 LOOPの人

      • ラン汽ング

        夜眠れない理由ランキング 第1位 お昼寝しすぎた もう一度ランキングし直してくださいという意見が出ましたので、もう一度ランキングします。 夜眠れない理由ランキング 第1位 お昼寝のしすぎ もうね。 私もこの業界長いんです。 だからね、覆らないんです。 ランキングって、毎日毎日更新されてますけど、 しばらく更新されない1位って存在するんです。 映画の興行収入ランキングとか、 飲み会の締めに食べたいご飯ランキング(博多編)とか。 だからねとか、とはいえとか、 何回聞けば良

        • 夜になると目を閉じるから

          夜 目を閉じると 膨大で、莫大な、漠然とした何かに襲われる。 その正体が何か分かった。 「棒北」 なんか、まだ名前が無かったから勝手に付けたけど、 「棒北」 ぼうきたって読む。 最初、 「某北」 かと思ったけど、 そうだとしたら、あまりにも膨大で莫大で漠然としている、し過ぎていると思ったから、 「棒北」 になった。 ここからは、「棒北」のこと彼と呼ばせていただいてもよろしいだろうか。 ありがとう。 棒北は、目を閉じるとやって来る。 棒北自体に実体は無く、儚い。 正夢に近く、棒

          さいみんじゅつ

          まだこどものぼくはおばあちゃんにげーむをおねだりした。 小学生のクリスマス。 サンタさんに何を頼もう。 どっちの夜にプレゼントは届くんだっけ? クリスマス?クリスマスイブ? できたらクリスマスイブがいいな。 今思えば、 僕もそうしちゃうかもって思うんだけど、 僕のサンタさんはクリスマスでも、 クリスマスイブでもなく、 クリスマス“イブイブ”にプレゼントをくれていた。 早く見たかったんだろうなぁ。 なんかわかる。 まぁいいや。 今となってはわかるんだけど、 クリスマスの日

          さいみんじゅつ

          僕の好きな子は、いつも上座に座る

          僕の好きな子は、いつも上座に座る。 《春》 僕はもうすぐ満開になるだろう桜を遠巻きに見ながら、青いベンチに座っていた。 隣には、好きな子がクラブサンドを両手で持ち、むしゃむしゃ、食べている。 「おいしい?」 「おいひい」 なんだろう。 「おいひい」って熱いものを食べた時にしか聞けないものだと思っていた。 僕の感覚に奥行きと幅を与えてくれる素敵な子。 《夏》 蝉の声が脳に響く。 ラジオ体操に来てみた。 僕の好きな子は、ダイナミックな動きで体操をしている。 「豪快だ

          僕の好きな子は、いつも上座に座る

          25年目の朝

          今日はカーテンを開けても気持ちよくなかった。 休みの日は何をしますか? という質問に対して、 休みますと答えると、 いやいやみたいな顔をされる。 わからなかったのか? 休みの日と言っていたのは、 そもそも君で、 僕は重複していると気づきながらも、 休みますと優しさで答えたら、 いやいや。 いやいやじゃなくない? 今ボケるのいいっすわみたいに。 ボケてるのは僕じゃなくない? そんなことを考えながら皿を洗っている。 休みの日はそんな朝から始まる。 カービィの作品で1番神ゲーだ

          25年目の朝

          やきそば

          高校生の頃、 弁当にやきそばが入っていると、 全部取られていた。 僕がやきそばのこと苦手だから、 あげてたわけじゃなく、 ものすごい人気だったから、 それはそれは人気で人気で。 やきそばが。 購買にやきそばパンが売っている。 「おばちゃんやきそ…」 「おばちゃんやきそばパン!」 「はいよー」 「……」 僕はとことん、 やきそばを食べられない運命なんだと、 やきそばを諦めることって 欲しかった服のサイズが無かった時と同じ。 虚しい。 僕に合うやきそばが無かった。 ただそれだ

          やきそば

          銭湯の畳の部屋にて

          銭湯の畳の部屋で風呂から上がって寝転がっちゃうと、 想像以上に時間を奪われる。 あの場所は本当に危険だ。 だからかもしれないけど、 あの畳の部屋にはテレビが付いていて、 変な音楽が流れている。 だからなのだが、 正気の沙汰なら、最悪の場所だ。 テレビも字幕をオンしてない。 つまり、音楽に集中しないようにテレビを見なくては、 テレビを見ることができないようになっている。 だからといって、 寝ようとしようもんなら、音楽が攻撃してくる。 テレビの音だって小攻撃をぶっぱなしてる。 あ

          銭湯の畳の部屋にて

          ブルースの鳴子

          「僕の奏でる声はどうしても説明に困る。」 なんだろ、 昔はなんか、 こう、 コンプレックスのような でも、 コンプレックスじゃないような。 昔の動画を見返すと、どうしても聞いてられない。 嫌な声。 というより嫌な喋り方なんだろう。 自分が1番面白いと思いながら喋ってるみたいな。 自分でツッコミが上手いと思ってるみんなの中にいる、 あいつみたいな感じ。 でも、大人になってからは、 自分の声を聞けるようになった。 別に何かが変わったのかと聞かれれば、 状況

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          アサ

          母と2人でカレーを食べに行った。 インドカレーアサ(あんまり覚えてないけど) 店の前にはみんな一回は 見たことありそうなコック長がサングラスをかけて 出迎えてくれていた。 僕はコックに頭を下げて店内へ入ると、 カレー臭が充満している。 なんかカレー臭って言うと加齢臭みたいに って思うかもだけど、 加齢臭は加齢臭でカレー臭の中に含まれているというか カレー臭が強すぎて加齢臭を誤魔化せているのだからと 言わんばかりにカレー臭が強烈なんだな。 どこかの大将みたいに言うやつは置いとい

          アサ

          破裂、青

          桜も散りゆき春の終わりが近づくこの季節 僕の中でなにかが破裂しそうで、 破裂したことに気づかないフリをした。 いろんなことがあったこの3年間を振り返る。 僕の軌跡に残された、回収されない布石の数々。 僕のなりたかった大きな夢に立ち向かってくる、 諦めなければならない敵に、 なんだか押しつぶされそうで、 共感されない孤独感の中で僕は、 新しい線路を引ける道を探す。 理想と現実のギャップにどうしても気づきたくない。 こうなりたい自分と、 こうあるべき自分。 どちらも本当の自分なの

          破裂、青

          契り

          儚くも淡いから 至福 鋭くも鈍いから 至福 行動を言葉が越える 言葉に命を吹き込み動き出す。 何処へ行くのか 心躍らせついて行く。 「何処へ行くのですか?」 なんて野暮だから 黙って跡を追う。 丁度150m進んだところで止まった。 というか泊まった。 朝になったらどうでも良くなって 「何処へ行くのですか?」 と聞いたら 「バリ高知」 と答えられた。 答えられたって言う感覚。 答えて頂いたというよりかは答えられちゃった。 そんな感じ。 もしもご家族の希望のような存在だとしたら

          契り

          唐揚げ定食のあざとさに関する考察

          女子アナ風の女性が満面の笑みで男性と話してる。 男ウケ抜群の服装。 さりげないボディタッチ。 そんな様子を見てると、「あざとい」という感情が湧き起こる。 あざとさを別に否定するわけでは無いが、 その「あざとさ」にまんまと引っ掛かる者の、 「あざとさ返し」を僕は見たい。 あざとさvsあざとさ返し、 その攻防を僕は見たいのだ。 唐揚げ定食の唐揚げが4個。 大体の定食がこの数で提供する。 5個のところもあるだろう。 そこはまた後で話すとして、 この4個の唐揚げのあざとさを伝えたい

          唐揚げ定食のあざとさに関する考察

          オオグイ

          大食いから最も遠い位置に自分が居たから 大食いやったなぁ今日は、という特別な1日を 僕は過ごすことができたんだと思ったんだ。 そんな話。 僕は最高お茶碗6杯の白米を食べれたことがある。 正直大記録だ。 僕はお腹いっぱい食べるのが苦手だ。 お腹いっぱいになると、苦しい、辛い、しんどい、 こんな感情が湧き起こる。 だからお腹いっぱいは食べない。 でも、今後大食いの企画が僕を襲う可能性がある。 どーしたら良いのか考えた。 思いついた。 毎日お腹空いた段階で、ご飯を食べて、 お腹空

          オオグイ

          エラバレ

          僕の持ってる雰囲気。 あなたの持ってる雰囲気。 そんな各々の持ってる雰囲気がある。 ある人とある人。 その雰囲気同士が似合ってる。 なんかそれに運命を感じる。 ここでは、それを運命とする。 だんだん着こなせるようにはなっていくとは思うが、 出会った瞬間から似合っていたら、 僕は運命だと思う。 古着みたいな感じ。 僕はその運命に従いたい。 でも、みんなはそうじゃないのかもとかも思う。 運命よりも憧れを優先する場合もある。 ここでの憧れは、 似合いたいと思うこと。 そんな感じとす

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