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持続化補助金に採択された計画書を公開!その書き方とは?⑥

 この記事は2022年11月12日に公開したものですが、ではその前日、2022年11月11日という日は100点満点のうち何点ですか?と問われたら、あなたは何点と答えるでしょうか。仮にその答えが60点だとした場合、この60点は多くの場合、狙った60点ではなく、結果としての60点のはずです。

 よって、例えば3年前の2019年11月11日に、3年後の2022年11月11日を100点にすると決めたとします。そしてこの日を100点にするための計画を立て、3年間取り組んできたとしたら、2022年11月11日は60点では収まらず、100点に近づく可能性が高まります。

 つまり、計画を立てるということは、事業の行き着く先を定め、行き着くことのできる可能性を高めることになります。実際に2016年小規模企業白書によると、経営計画を作成したことがある事業者の方が、そうでない事業者よりも売上高が増加傾向であるという調査結果が出ています。

 上図は、調査対象の小規模事業者4,857者のうち、経営計画を作成したことがある事業者の34%において売上が増加していますが、作成したことがない事業者で売上が増加したのは20.2%に留まることを示したものです。

 このように経営計画は事業運営にとって重要なものですが、持続化補助金の申請時に提出する<経営計画>の記載事項の中でも、今回見ていく「4.経営方針・目標と今後のプラン」は中核となる内容と言えます。当記事では、この欄をどのように記載するべきか、当補助金に採択された弊社の計画をもとに、そのポイントを述べていきます。

1.持続化補助金に採択された計画書を公開!その書き方とは?【経営方針・目標と今後のプラン】編

持続化補助金に採択された計画書を公開!【経営方針・目標と今後のプラン】の書き方のポイント(1)経営理念を記載する

 経営理念は「自社は何のために存在しているのか」という問いに対する答えであり、これがあることで、自社の存在意義が認識できますから、事業に力強さが宿ると言えます。

 「4.経営方針・目標と今後のプラン」の「経営方針」は、自社の存在意義である経営理念に則る必要があるため、経営理念を示し、それに則った経営方針を記載することで、読み手の納得度が高まるでしょう。

持続化補助金に採択された計画書を公開!【経営方針・目標と今後のプラン】の書き方のポイント(2)目標を数値で示す

 目標は、計画の行き着く先とも言えますが、行き着いたか否かが分かる必要があります。つまり達成度の測定が必要ですから、数値で表すことのできる目標を設定すると良いでしょう。具体的には、売上高・利益・伸び率・従業員数などが挙げられます。

 「顧客満足度を上げる」「地域での影響力を高める」といった数値で表すことのできない目標は無効というわけではありませんが、これらは測定不能であることに留意しましょう。

持続化補助金に採択された計画書を公開!【経営方針・目標と今後のプラン】の書き方のポイント(3)今後のプランは表で示す

 「今後のプラン」がやることリストになっている計画書を散見しますが、いつ何をやるのかという時間の観点を盛り込むことで「今後のプラン」の有用性が高まると言えるでしょう。そこで、縦軸に実施事項、横軸に時間をとった表を作成し、いつ何をやるのかが分かるようにすることをお勧めしています。

 弊社では、縦軸の実施事項は、経営資源を充実させるための行動として何をするのかという観点から洗い出しました。具体的には、経営資源の構成要素である「人的資源」「物的資源」「財務的資源」「情報的資源」それぞれをどのように充実させるのかを検討し、該当するものを記載しました。

 また、横軸は3年の期間をとり、各年を3か月で区切り、四半期ごとに何をやるのかを分かるように記載しましたが、この程度の時間軸が細かくなり過ぎず、おおざっぱにもなり過ぎないと感じています。

 今回は、持続化補助金に採択された計画書をもとに、採択を引き寄せる<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」の記載ポイントについて、(1)経営理念を記載する、(2)目標を数値で示す、(3)今後のプランは表で示す、を挙げました。次回は<補助事業計画>「2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容」の記載ポイントについて見ていきます。

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