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【お笑い・音楽】サノフェス2022 "新派" で昔の自分と再会した

先日、芸人のサノライブさんが主催する『サノフェス2022 "新派" 』に行ってきた。

お笑い芸人25組のネタと、アーティスト2組のライブ、合間には芸人さんの中MCも楽しめる約4時間のフェス。

それはもう、素晴らしいライブだった。

圧巻の人数

これだけたくさんの芸人を呼んでいてもブッキングへの妥協を一切感じないので、本当にお世辞でもなんでもなく最初から最後までずっと面白かった。
私が今見たい人達が見事に一堂に会していた。とても有難い。

お笑いライブに慣れていない観客もたくさんいる中で、次々と爆笑を搔っ攫っていく様は見ていて気持ち良かった。

事務所関係無くこの強いメンバーを固められたのは紛れもなくサノライブさんの信頼と実績と人柄の賜物だと思う。

LIQUIDROOMに突如現れた
でっかいナルゲキ


笑い疲れたタイミングの北澤ゆうほさん(the peggies)の弾き語りがとても心地良かった。なかなか体験出来ない新感覚のコントラスト。
大好きな『はちみつ』が聴けてとても嬉しかった。

恥ずかしながら、サノライブさんがソニーの広報だったことも今回初めて知った。
別の道に進んでも、こうしてまた一緒に仕事をする機会を自らの手で作っているのがとても素敵だと思う。


THE 2、本当に最高にかっこよかった。
圧倒的にお笑いファンが多い中で 会場全体の心を見事に奪っていた。私の心も完全に奪っていったのであの日から毎日THE 2を聴いている。

スタンディング後方から見る景色はとてもアウェイとは思えなかった。

特に最後の『恋のジャーナル』ではめちゃめちゃ手が上がってたし、踊っている人もたくさんいた。
恋のジャーナルはサノライブさんの出囃子。さっき流れていたばっかの曲を生で聴けるなんて贅沢過ぎる。


私事だが、元々The SALOVERSが好きだった。
サラバーズが解散した後にライブハウスを離れたので、サノフェスがなかったら古舘さんが新しくバンドを組んでることを今も知らないままだった。
きっかけをくれたことに感謝しかない。

あと『ミスサンシャイン』を一曲目にやったのが、バンドのライブにあまり慣れていない層にも寄り添ったセトリな気がしてとても良かった。



お笑い客の私が「THE 2かっこよかった…かっこよすぎた…」となっているのと同じように、音楽客の「芸人さんみんな面白かった!」という感想もTwitterでたくさん見た。

演者の腕はもちろんのこと、事前にTHE 2とthe peggiesの予習用プレイリストを公開したり、ちょっとした一言や気遣いだったり、そういうこと全てが双方のファンを引き寄せてあの一体感が生まれたんだろうな。

LIQUIDROOMの規模でお笑いと音楽の融合がここまで叶っていて、音楽もお笑いも好きな身としては勝手ながら胸が熱くなった。



私なんかがこんなことを言うのはおこがましいったらありゃしないのだが、サノライブさんは私がしたいことを叶えていた。



今でこそヘコヘコしこしこ仕事をしている会社員の私だけど、学生時代に数回ライブの主催をしたことがある。

目的は、音楽と写真の融合。


8年前、自分の誕生日に好きなバンドだけを呼んで企画を打った。
ライブハウスに併設されているスタジオの一室を借りて同時に写真展を行ったり、名刺代わりに自分が撮った写真のポストカードを配ったりした。

ライブフォトグラファーの友達と二人で企画をした時は、会場のあらゆる壁に写真を飾った。
その日に撮った写真を飾る写真展も後日行った。


ちょっとライブの写真を撮っている程度のなんでもない客がやった割に、客側からも演者からもライブ自体はかなり好評だった。

理由はいろいろある。
演者の腕(勿論これが大半)。なんでもない客だからこそ出来た需要に沿ったブッキング。ノルマ無しにしたこと。客目線の会場作り。


どんなに大盛況でも、何かモヤモヤが残っていた。


当時は原因がわからなかったが、恐らくたくさんの好評の中に "写真" が一つもなかったからだと今回思った。

一方的に写真を融合させようといろいろ試みても、そう受け取っていた人は多分ほとんどいない。
カメラマンが主催してたなーという印象のみが残り、誰かの写真に対する意識を変えられた実感がまるでなかった。


写真って素敵。
私も写真撮ってみようかな。
撮られてみたいな。


そういう余韻を少しでも持ってほしかったけど、一方的に情報として見せることしか出来てなかったから 写真がただの飾りになってしまってたんだ。

あの時のほんの少しのモヤモヤの正体に、サノフェスの音楽に対する余韻をもって8年越しに気付かされた。



今の私がもう一度企画をするなら。

SNSのアイコンになるような写真が撮れる撮影体験ブースを転換中に回す。
その日にライブハウス内で撮った写真を送ってもらって写真コンテストを開催する。
数個限定で写ルンですを配ったりしても面白いかも。

交友関係も行動力もない今の私にはこんな妄想しか出来ないけど、考えてるだけで楽しくなってきた。おめでたい頭でよかった。
あの頃の私にこのアイデアを全部送りつけられたらいいのにね。



そんなことを考えていたら一週間経っていた。

偶然こんな過去があったとはいえ、これだけ人に余韻や影響を与えられるのは生もんならではだなと思う。
心がぐるんぐるん動いてときめいた幸せな一週間だった。

思わぬ形であの頃に蹴りをつけられたので、年明けからまたすっきり社畜に戻れる気がする。


またサノフェスがあったら絶対に行く。

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