#1 仕事の楽しいってなんだろう?
参考書籍:いま君に伝えたい知的生産の考え方(出口治明・だいわ文庫)
部下の育成は「教える」ではなく「見守る」
マネージャーが発揮すべき能力は、業務完遂と人材育成、新たなことに挑戦するための組織を動かす力の3つと思って、仕事に取り組んでいましたが、2点目の人材育成について、新たな気づきがありました。
そのためには、部下の得意・不得意、向き・不向きを把握し、短所を無視して長所を伸ばす適材適所の配置を行う、とありました。
これは、この数年、感じていた違和感で、組織や事業の成長に必要なのは、ひとり一人の異なるの能力やスキルを最大限に引き出すことで、何か教育したり指導すること(つまり「こうしなさい」ということ)は、型にはめ込み、組織や事業の成長につながらないのではないかと感じていました。(選択肢のひとつとして「こんなやり方もあるけど、どうだろう?」は良いと思います)
マネージャーがすべきことは、徹底的に、長所と意欲を発見し、成長機会の提供を通して、成長の実感と成功体験の積み重ねにより、本人の自己肯定感を高め、成長を支援する。
ということなんだと思いました。
仕事の楽しいってなんだろう? & まとめ
長所は、仕事をとおして、上手く出来たこと・得意なことを発見し、本人と上手くすり合わせていける自信がありますが、意欲をどう高めるか、は非常に難しく感じています。
意欲(モチベーション)を高めるには、「楽しい」「面白い」にどう訴求できるかということなんだと思います。
観点は、自分と周囲・社会で表現すると、以下が一例かと思っています。
<自分に閉じた観点(=ゲームと同じ)>
・知らないことが知れて、面白い
・やりたいことが出来て、楽しい
・出来なかったことは上手く出来るようになって、楽しい
・難しいことを乗り越えて、楽しい
<周囲との関係性の観点>
・誰かに褒められて、楽しい
・誰かから頼られて、楽しい
・この人と一緒に仕事が出来て、楽しい
<社会との関係性の観点>
・誰かのためになって、楽しい・頑張れる
・家族に誇ってもらえて、楽しい・頑張れる
・生きた証が残せて、楽しい・頑張れる
私個人は、知らないことが知れるのが楽しいし、それ以上に「何をやるか」よりも「誰とやるか」の方に楽しみを見出している気がします。
書籍の最後には、仕事に費やす時間は、人生における2〜3割でしかなく、人生のしあわせとは、ご飯を食べて、温かい寝床があって、上司の愚痴が自由に言えることであり、極論すれば「仕事はどうでもよいもの」とありました。
また、人生には踏ん張りどころがあり、ひたすら必死に仕事に打ち込む時期があって良いが、上司が強いるものではなく、自発的な行為であるべき、ともあり、そのとおりとも感じました。
ただ、本人が気づいていない長所や意欲は多くあると思うので、それを本人に発見させるために、踏ん張りどころを作ってあげて、一緒に乗り越えさせるのは必要と感じています。(重要なのは、孤独にさせない、寄り添うこと)
それを踏まえると、まとめとしては、
上司は、(あらゆる機会を提供しながら、)本人の長所・意欲を発見し、さらなる成長機会の提供を通して、成長の実感と成功体験の積み重ねにより、本人の自己肯定感を高め、成長を支援する。
つまるところ、得意・不得意、向き・不向きはありつつも、まずは経験させてみる、その場数の中で見極める、ということが重要に思えました。
Appendix
あと、下の2割を底上げするのではなく、上の2割をどんどん先に行かせると、下2割も不安になって連いてくるというのは面白かったです。
以前、経営企画にいた際に、従業員全員に対して、新しく作った制度を腹落ちしてもらおうとしてましたが上手くいかなった理由がしっくり来ました。
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