私が海外のPhD(博士後期課程)を選ぶ際に気をつけた7つの条件

私は現在,バルセロナにある大学でPhD課程中です。今年で最終年になったこともあり,またこれまでにどうやってPhDを選んだのか,と聞かれることが多々あったため,自分が現在のPhDを選ぶ際に気をつけたことをまとめます。

1.住みたい場所か

PhDって3,4年と長期間です。研究するために留学するとは言え,その地に住むわけですから,そこに住みたいか?というのはかなり重要だけど見落とされがちな視点だと思います。気候や環境は自分の努力では変えることができませんからね。私の環境的な希望は,暖かい,海が近い,ご飯が美味しいという3つ。

2.研究所のネットワーク

アカデミアの世界は狭いので,その研究所や大学がどこと強いコネクションを持っているかというのは大事。PhDを過ごす機関のコネクションは,PhD期間中やその後のキャリアに影響してくると思います。ヨーロッパは研究所同士のコネクションが強いので,PhDをするメリットが高いと思う。

3.supervisorは現役の研究者か

これも結構重要。やっぱり一流の雑誌に投稿している研究者と一緒に研究したかったので,supervisorになりそうな人の情報はかなり入念に調べました。論文たくさん出してても,自国の言語の雑誌のみしか出してないとか,最新論文が10年前とか。いろいろ見た方が良いです。

4.supervisor以外に自分の興味と近い研究者はいるか

supervisorが忙しかったり,万が一,馬が合わなかった場合,研究所内にsupervisor以外で興味の近い人がいないと困ります。できれば気軽に話せる年代の人がいるとなお良し。

5.トップレベルか

先のネットワークとも関わってくるが,トップレベルの機関には人,情報,お金が集まってくる。私はマスター(博士前期過程)を割と孤独に過ごしたので,PhDは周りと切磋琢磨して過ごしたかったため,トップレベルの環境に身を置きたかった。

6.自分の研究したい分野ができるか

これは言わずもがなかもしれない。自分の興味のあるトピックを扱っている人やグループが,その研究所にあるか。そして十分な蓄積があるかをチェックするのは重要です。ヨーロッパではプロジェクトベースのPhDなので,十分に概要をチェックしておく必要があります。

7.入学,進学条件

入学するには,テストを受けなきゃいけないか。インタヴューはいくつ受けなくてはならないか。入学後はコースワークやレクチャーはどのくらい必須か。私はテストなんてもう受けたくなかったので,アメリカPhDは受けずに,ヨーロッパ一本にしました。


私がPhD情報を調べているときは,いくら調べてもヨーロッパでPhD取った人の情報が出てきませんでした(アメリカ行った人はたくさんいたんですが)。この情報がヨーロッパでのPhDを考えてる人に届くといいな!

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茂木良平(少子化研究者)
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