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【映画:サユリ】「命を濃くしろ!」悪霊vs太極拳最強BBAの結末を皆も見届けてくれ(感想)
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どうも、史上最も周回した映画は「魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」、るるシアです。
皆さんは「ホラー映画」と聞くとどんなものを想像しますか?
・怖い
・グロテスク
・幽霊が出てくる
・誰も幸せにならない
・後味が悪い
などなど、所謂ハリウッド映画を1本見終わった後のような爽快感のような全体を通した印象よりも、中盤に出てくる怪現象やホラー演出が印象に残り、ソレを楽しむ映画という印象ではないでしょうか。
今回は、そんな「ホラー映画」の常識を良い意味でぶっ壊してくれる唯一無二とも言えるような作品、「サユリ」を観てきたのでその紹介や感想を書いていきたいと思います。
1.はじめに
「サユリ」を語る前に、皆さんは「貞子VS伽椰子」という伝説のホラー映画をご存知だろうか。
あの「リング」シリーズで有名な貞子、「呪怨」シリーズで有名な伽椰子、その2体の悪霊を戦わせた伝説のホラー映画だ。
めちゃくちゃ雑に語ると、
「観ると呪われてしまう貞子のビデオを観てしまい後に引けなくなり、じゃあ実際に貞子が出て呪ってくる7日目を伽椰子がいる呪われた家で過ごせば獲物を巡ってお互い潰し合うんじゃね…?」
という作品だ。
何を言ってるんだって思われるかもしれないが、マジでこんな作品なのだ、信じてほしい。
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未視聴で興味を持った方は、各サブスクサイトなんかで配信されてるので、是非観てもらいたい。
話は逸れたが、今回はそんな「貞子VS伽椰子」を手掛けた白石監督と漫画家・押切蓮介氏の原作による実写化作品だと言うのだから期待しない訳にはいかない。
2.あらすじ
公式サイトなどに出ているあらすじを短く説明するとこうだ。
中学3年生の主人公(則雄)とその一家が購入した中古の一軒家が実は事故物件で、購入して1週間も経たずに父→祖父→弟・姉・母が呪い殺され、次は自分だ…と怯えていたところに認知症でボケていた祖母(春枝)が"覚醒"し、共に悪霊(サユリ)へ復讐を行う。
話を盛ってると思われるかもしれないが、マジだ。
かなり要約して説明したので、是非公式サイトのあらすじも読んでみてほしい。
仮にも「ホラー映画」として分類されている映画のあらすじがコレなのだから更に混乱するはずだ。
ちなみに、映画公開の4か月前に公開された予告がこちら。
原作を知らない人が見れば10人中10人が「とんでもなく雰囲気の良いホラー映画が来たぞ…!」と思うだろう。
そして、映画公開の約2か月前に公開された予告がこちらだ。
笑うなって無理な話だろ!!!!!!
もし、ホラー映画って苦手で…という方には、せめてこの本予告映像だけでも見てもらいたい。
たった1分の映像にも関わらず、本作の魅力・特徴が詰まっており、予告映像とはかくあるべしというお手本のような映像となっている。
3.感想(ネタバレ抜き)
感想というか、ネタバレ無しで語るので、ほぼ布教のようなものになるが、とにかく面白いの一言に尽きる。
「ホラー映画」という認識で観に行くと肩透かしをくらうかもしれないので、本予告映像を観た上で「ホラー映画っぽいけどおばあちゃんが無双するなんかすごそうな映画」という認識で行くとちょうど良いかもしれない。
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じゃあホラー映画が苦手な人間でも観られるか、というと序盤はR15+よろしくホラー色も強く、若干のグロ要素もあるので、観てみたいけど迷っている…という人は友達と行くという選択もアリだと思う。
というか、展開から何から、観終わった後には必ず誰かと話したくなること請け合いのため、友達と一緒に観るのに最適な映画として是非オススメしたい。
原作漫画とは良くも悪くも実写化に際して若干の設定変更がされているため、原作漫画の履修・未履修に関わらず楽しめる一作となっている。
また、おふざけ一辺倒かというとそうではなく、タイトルでも触れている「命を濃くしろ」という祖母・春枝のセリフ。
「生命力を強く持てば悪霊のような負の存在には負けない」というような意味合いだが、不安なことが蔓延している現代社会ではなんとも学ばされる姿勢で、筆者もこれからは「命を濃く」してポジティブに生きていこうと思わされた。
4.感想(ネタバレあり)
※※※ここからは、ネタバレありの感想になります。※※※
全体的なテンポは文句無しの100点。
原作を知っているファンからすると、追加された設定には賛否両論あるようだが、「春枝が太極拳の達人」という追加設定は話題性の面で見ても最高ではないだろうか。
加えて劇中で出てくる悪霊さえも撤退させる最強の呪文。
「元気ハツラツ!オ〇ンコマンマン!!」
これすら追加設定だというのだから驚きだ。
自分が仮に幽霊だったとして、「これから呪ってやる…」って雰囲気なのに目の前でド下ネタ言われたらそりゃ雰囲気ぶち壊しだし撤退するしかないって…。
ストーリーの展開としては、ホラー映画では珍しく主人公が生き残るハッピーエンドだが、サユリの過去(追加設定)に関しては評価が分かれるかもしれない。
先に紹介した呪文や予告のBBA無双で笑えていたのに、終盤で急に「実はサユリは過去に酷い目にあっていて…」という設定をお出しされるので、申し訳なくなるというか、同情せざるを得ない為、中盤のおふざけが冷めてしまうのは勿体ないな、とも思った。
まあ映画として物語に深みを出すためには仕方がないし、最後までおふざけ一辺倒だとそれこそ浅い作品になってしまうので難しいところではあるが…。
とはいえ、サユリの過去改変など確かに勿体ないなと思う点はあるが、個人的には最近のホラー映画の中では100点満点の完成度だったので、是非色んな人にオススメしたい映画のひとつだ。
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