’21/5/31 AIシンポジウムに参加して感じた、「運動主体性」の部下育成への応用
少し長文での発信をしないと、自身の言語化能力のトレーニングにならないかなと思うので、思いついたことを書いていくことをNOTEでトライしてみようと思います(落合さんとか最近見た外資系コンサルの方のアメブロを見て、やっぱり広告抜きのブログっておもろいなと思ったことが理由)。
簡単な自己紹介だけ先にしておくと、メーカーで働いている他の人よりも少しだけ日本の将来と日本の製造業の発展を強く願っているただのサラリーマンです。
さて本題。
本日は、月末の残業リミットの関係で定時に上がって、Peatix開催の東大AIセンター主催の「コロナ時代のロボットと人工知能」というシンポジウム(無料)@オンラインに参加しました。
細かいアジェンダは上のリンクから見てもらえればと思うのですが、今回面白いというか、一ビジネスマンというか管理職に近づいてきた立場の観点から参考になりそうだと感じた「運動主体性と身体保有性」というキーワードを少し紹介したいです。
コロナ禍におけるロボットの遠隔操作を行う上で重要な要素として「身体感覚」があり、その感覚は2つに分けることができるんだそうです。
①運動的主体感・・・自己の身体運動の主体が自分であるという感覚
②身体的保有感・・・自己の身体が自分のものだという感覚。
①は自身でロボットを操作して、思い通りに動く場合に感じる感覚。いわゆるTVゲームなんかで感じる爽快感は、この運動的主体感を突き詰めたものと言えるようです。逆に言うと、制御の時間遅れがあると運動主体感が損なわれるようです。
シンポジウムの中で紹介されていた実験としては、命令が出たらボタンを押してライトを点滅させるもので、ボタンを押して方ライトが点滅する時間遅れ(TD:Time delay)をパラメータとして、自分で光を点滅させた感覚があるか?を被験者に確認すると言うもの。
結果は以下の通りで、時間遅れが長いほどに自分でつけた感覚が低下すると言う傾向になったんだそうです。
もう一つこれに加えて、本人にはバレないようにコンピュータの補助を加えてみたところ、運動主体感が向上したんだそうです。
この実験結果だけでかなり興味深いなとおもいつつ、人間とロボットと言う関係だけでなく、人間対人間、特に部下の育成でも応用できそうな気がしました。
例えば、運動=仕事、業務、PRJとかに置き換え、身体=思考、仕事の進め方で置き換えてみると、私の言いたい感覚になります。
①(仕事、業務、PRJ)主体感・・・仕事の主体が自分であるという感覚
②(思考、仕事の進め方)保有感・・・仕事の進め方が自分のものだという感覚。
ロボットが仕事だとすると、それを自分が操作している感覚を持って、かつ、自身の思考に基づいていると感じることが重要であると言うことです。
これって「当事者意識」とか「責任感」とか、そういった言葉を使って、それらを「しっかりと持て」とか「欠落している」みたいな表現を使用することが多いのですが、受け手にとってかなり辛いキーワードです(大体本人としては、身体感覚がない状態で仕事しているので)。
これらのキーワードの置き換えとして、身体感覚で表現するのはいいかなと思いました。
加えて、本人が気付かないうちに補助をしてあげることで、運動主体性が向上すると言う結果からも、上司が補助をしてあげながら「身体感覚」を高めてあげることが、部下の育成において役立ちそうだなと感じました。
同じセミナーの中で「能動的な行動が制限されると適応機能が下がる可能性が高まる」と言われていました。
これらをまとめて、部下の育成という観点でまとめると、できるだけ部下の能動的な行動を制限しないようにすることで適応機能を高めながらも、運動主体性や身体保有性を高めつつ、気付かないところでバックアップすることが効果的と言うことです。
一見サラッと書いていますけど、とても難しいなと、認知した後もなおそう感じました。
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