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肩関節セミナー

こちらは2024/8/7に開催した【肩関節セミナー】の内容をまとめたものになります。


肩関節の問題点

肩関節のリハビリの問題点はいくつか考えられます。

・肩関節の機能解剖があまり理解できていない
肩関節のリハビリにおいて、解剖学的な知識は非常に重要です。肩関節は複雑な構造を持ち、多くの筋肉や靭帯が関与しています。これらの構造がどのように連動して動作を支えているのかを理解することが、効果的なリハビリを行うための基礎となります。

・肩関節周囲炎の病期から病態までの認識が甘い
肩関節周囲炎(いわゆる凍結肩、五十肩)は、その進行段階に応じて異なるアプローチが必要です。それぞれの時期に対して適切な治療法を選択しなければなりません。例えば、炎症期には過度な運動やストレッチは炎症を悪化させる可能性があり、対照的に回復期には積極的な運動とストレッチが必要となります。

・とりあえず徒手療法だけでなんとかしようとしている
徒手療法はリハビリの重要な要素ですが、これだけで全ての問題を解決しようとするのは適切ではありません。リハビリには、運動療法、エクササイズ、姿勢矯正、筋力強化、機能的な動作のトレーニングなど、包括的なアプローチが求められます。どうしても疼痛が強かったり、可動域制限があると徒手療法の時間が長くなってしまう傾向にあります。

・長期的な視野で考えられていない
肩関節のリハビリは短期的な改善だけでなく、長期的な視点からのアプローチが必要です。リハビリの初期段階では痛みの緩和や可動域の改善に重点が置かれますが、後期には筋力強化や機能的な動作の習得、再発予防のためのエクササイズが重要です。


問題点の言語化

先ほどの問題点を一度まとめてみると

徒手療法・運動療法のバリエーションが固定化される
夜間時痛の対応ができない
過剰な運動負荷設定をしてしまって悪化する
運動療法と組み合わせることで治療効果が生じやすい

上記のような内容になります。

現在の認識では肩関節患者のリハビリに苦手意識を持ち合わせているセラピストは多いかと思います。

この苦手意識を抱えたままリハビリを行なっていくのは、治療を受ける患者も不安に感じてしまいます。

この状態を解決していくには、肩関節周囲炎や腱板損傷の病態理解、必要な評価方法、運動療法エクササイズを網羅するべきです。

ではここから本題に入っていきます。


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