40過ぎ未経験の私がトップセラーになるまで(2)
👠元ラグジュアリーブランドトップセラーの記録
私は暇さえあれば彼女の秘密を探り、できることは全て徹底的に真似した。
真似できないことは、彼女のエスパーのような直感力と若さと可愛らしさ、
そして心の底からのピュアな優しさ。
私は、それらの代わりに人生経験を積んだ貫禄と、怖いものなんて何もない図々しさと、思いやりを武器にした。
彼女ほどの光の速さはないけれど、私は次第に彼女の次に売るようになっていた。
当時ブランドは絶好調で、入荷すれば即売れた。
入荷連絡を依頼したにもかかわらず買えなかったと、手に入らないことへのクレームも度々勃発するほどだった。
しかも所属していたのは、客足の多い百貨店の主力店舗。
来店客数も予算も大きいのに、たった6人で回した。
私たちは、一人一人が本当によく売った。
毎日運動会のように、走り回っているかのように店内を動き回って売り、スタッフ同士がお互い暗黙の了解で、できる人ができる事をやるスタンスで、膨大な量の業務を捌いた。
今思えば、あんなに分かり合える、そして何も言わずに助け合えるスタッフが6人揃って、毎日笑いながら仕事ができたことは奇跡だと思う。
一日の中で家族とよりも長い時間を一緒に過ごし、本当に家族みたいだった。
【次は、売れる店舗のヒミツ】