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映画メモ48「ジャズマンズ・ブルース」
「あの幸せだった時間」のために何でもするというのはすごく理解できる。
「生きてさえいれば」
というのも分かる。
「生き延びることを最優先に考えろ」
と言われるのも分かる。
だけど、そこに行ってしまうのも。
ママの強さ。
ママの歌もすてき。
兄弟、家族、男女。
いろんな対立や
いろんな汚いことがぎゅうぎゅう詰まってしまっていて
それを「浅い」「物足りない」ととるか
「お得」と取るか。」
女性が1人で生きていくというのが
今よりもはるかに難しい時代があった。
女性である上に、有色人種。
それらが不幸へのゴールデンチケットだった時代も
きっとあったんだろう。
私が生まれた瞬間、母が父に
「心の中で謝った」
という話を何度も聞かされた。
「女の子だったから名前は付けない」
と父が言った話も。
小さいシンプルな私がどう受け取ったか。
「私が女の子だったから、パパとママは離婚したんだ」
なんてかわいそうなの!
今の私が、当時そう感じてしまった私に会えるなら
ぎゅうぎゅう抱きしめて、そんなことは全くなくて、
生まれてきて良かったし
元気にまっすぐ笑って大きくなりなさいと言いたい。
その後積み重なった「そういうこと」が山盛りありすぎて
私の自己肯定感はどうにもならないほどに低い。
どんなにいろんなことができるようになって
ギリギリを生き抜いて、子ども達が元気にまっすぐ育っても
価値のある人間だとは今も実はあまり思えない。
とまあ、女であるというだけで
その後も「だから女は」と父からは会うたびに言われた。
小さい頃は、赤やピンクも着てみたかったのに
女の子であってはいけない気がして
青や紺やグレーや、そういう色を着ていた。
今?反動で赤もピンクもいっぱい着てる。
ただ生まれた状態で差別され、見下される気持ちが少し分かるからか
黒人の映画はよく見ていたかもしれない。
小さい頃は遊郭の話が好きだった。
虐げられても頑張って生きるような、そんな話。
↓これもその一環か。
もちろん、本当の意味では分からないだろう。
私は有色人種ではあるけれど、奴隷として売買された人の子孫ではないから。
でも、そんなこと言ったら、なんでもお互いにそうなのだ。
「相手の立場に立って考えてみること」が大切。
分からなくても、考えてみる。
Stand in one's shose
誰かの靴を履いてみること。
The _Hate U Give
この映画をたまたま観たことがあって、これも良かった。
憎しみが憎しみを生む様を突き付けてくる。
こちらは原作(日本語版)も読んだけれど、
映画の方がぐっとくる感は増す。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07PLSBJ1V/ref=atv_dp_share_cu_r
10代で、あんな風に逢瀬を重ねていたら
ずっと離れないと思うだろう。
「ザリガニの鳴くところ」みたいだなって思った。
生まれ持ったものや、
生まれた場所や、その他のどうにもならないことで
誰も虐げられない社会がいい。
おしまい。
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