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読書メモ23「ソクラテスの弁明・クリトン」

クリトン。
・・・栗きんとん。
と思ってしまうのは私だけではあるまい(好きじゃないので食べられない)。

プラトン。
・・・プラトーン。

違う。

国家とは何かを考えたプラトンは
ソクラテスの弟子。
クリトンは、ソクラテスの仲良しの友達みたい。

何となく知ってたけど、読んだことはないなあ。
薄っぺらいし読んでみよう。

薄い本だけど薄くない。
プラトンの文才と言うか、編む力というか、
なんなのこの感動は。

ソクラテスは死刑にされたわけだけど
その魂に触れた人たちは、それはそれは
胸を熱くしたろうと思う。
崇高な魂とは、こういうものをいうのでしょう。

崇高ぶって教祖になりたさそうにこっちを見ている人はいても
やはり崇高な人間はなかなか見かけない。
というより、市井に静かに暮らしているのだと思う。

メディアにちやほやされる「なんちゃら科学者」が
論文殆どなかったりするのと同じようなものか(そうか?)。

しかし、ソクラテスさま。
君の崇高な魂は分かるのだが、
多分君、嫌われるよね。
だから「は?」みたいな罪で死刑になっちゃったわけで。

法治国家に暮らしてるんだから、その法によって
「死刑」
って決まっちゃったんだったら法を守らなきゃね、というソクラテス。
クリトンは「そんなこと言わずに逃げようよ!」と最初は言ってたけど
「ですよねー」ってしか言えなくなっちゃう。
ただまあ、老人だから、ってのもあるのかな。
これがソクラテス20代だったらどうしてるんだろうね。
どうせ法を遵守してるんだろうけど。

どや顔してきた奴が大したことないのを暴露しちゃうパターンを
あちこちでやらかしてりゃ、そりゃそう。
どや顔マウンティングで心貧しくとも不正に富を得てみたり
権力欲に突き動かされ空っぽだから上がる上がる、みたいなことになってる
「有力者」みたいな人だらけの世の中で、

「え?言ってるほど?w」

↑そんなことしてたら、そりゃ嫌われます。
ちなみに21世紀の現在もそれはあまり変わりません、
ソクラテスさま。
嫌いだからといって命を奪っていいわけでもないけれど、
衆愚政治の行きつく先はそういうところかもしれないな。

嫌われているのを
「みんなが分かってないだけ」
くらいに言い出しちゃって教祖になりたがってたり
引きこもったり
相手にされてないのを「はいロンパー」みたいなこと言ったり(うつみ宮土理が思い浮かべば友達です)
有力者ヅラのアホさを暴露ではなく、
他人の秘密を暴露して自分の下劣さを惜しまず披露する人もいる。
と、なんか別に変りない・・・。

学歴で(ほぼ)中卒の私に意地悪してくる人もたまにいて
「中卒の私にできるなら大卒のあなたにはちょろいですよね」
などとソクラテスティックに嫌われることもあったっけ。
そもそも、私の知っている高学歴な方々は人を学歴で見るほど
低い人じゃないので、たまーにだけども、そういう人と遭うのは。

しかし、何千年も変わりない人間。
なんなら類人猿だったころからも変わってないかもしれないヒト。
そう考えると教育の費用対効果、とか
そういうのバカみたいだな・・・。
教育したところで、やっとこんなレベル(どんなよ)。
かといって、あきらめたくないっ(©ハチワレ)。

やっぱり、善く生きることで自分自身を幸せにする。
それは誰かのために動く力にもなりそう。
足もとがおぼつかないと、人の手もつかめないし。
不幸だからと人を羨んだり呪ったり恨んだりする前に
自分自身を幸せにする道、それは金や権力じゃなく
魂を高める道を歩いてみたらいいんじゃないのかな。

それはお前が幸せだからそう言えるんだー!
って言う人は残念ながらいるんだけど、
「そーゆーとこだぞ☆」
としか・・・。

ただまあ、ソクラテスは死刑なんだけどね。

どうせ金もない権力も地位もなにもないなら
魂くらいはキラキラでいたいじゃん。

魂と言うとちょっと胡散臭いかな。
心意気
心根
Soul
矜持
まあ、そんな感じ。
貧しても鈍しない。
まっすぐ笑える人でいたら
人を恨んでる時よりかは
誰かにも大事にされ、愛されるかもね。

教訓:口は閉じぎみ。

おしまい


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林田りんだ
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