映画メモ103「世界一キライなあなたに」
原題が Me Before You。
それだけでも泣いてしまいそうだ。
幽霊になった恋人は、ウィルと同じで中途障害者。
「情けないけど受容できてないんだ」
と彼が言ったのを覚えている。
その時に私は
「でも、『生き延びるために生きてるんじゃない、幸せになるために生きてるんだ』って言えるなんて、受容した上で闘おうとしてるんじゃないのかな?」
と言った。
彼は静かに泣いた。
私といるときの彼のいい顔は、
亡くなったお知らせにご家族が使ってくださるほどだった。
Him before meな感じ。
付き合い始めの頃や、他の写真はカタい笑顔や
暗い雰囲気のある人だった。
でも穏やかで、いい笑顔の写真が徐々に増えていった。
ちょいちょい彼が言ってたようなのと同じようなセリフがあって
ぼろんぼろん泣いてしまう。
「俺が忘れたって言うと、みんなそういう顔になるんだ」
「いろんな人が何とも言えない表情をするんだ」
と、彼が言ったこととか。
ケアをし続けることは、日常であって恋や愛でも
時には乗り越えられないかもしれない。
いろいろな考えはあると思う。
ふたりが愛を育む期間が長くても短くても
そんなこと関係ない。
期間ではなく、深さがそこにあるかどうかじゃないのかな。
ふたりでいろんなことを話した。
私がもし、ウィルと同じ道を選ぶとしたら
誰に一緒にいてほしいだろう。
そんなことを考える映画だった。
ふたりの会話が本当にかわいらしかった。
うっすら、きっと彼を思い出すような映画じゃないかと思ったものの
勇気を出せるくらいに、時間が経ったんだね。
クマのぬいぐるみ(彼そっくり)は途中で召還して抱きかかえてたけど。
愛にもいろんな形はあるね。
おしまい。
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