ICL を諦めた
今年中にやりたかったことがある。
ICL だ。
数年前から気になってはいて、今年の目標にも掲げており、どうやら術後数日間は洗髪洗顔はできないようなので涼しくなってからと思っていた。
が、諦めた。
なぜか。
年齢制限に引っ掛かったからだ。
ホームページには「45歳まで」と書いてあって、まだ間に合うと思っていた。
なので、諸々、ICL について調べ、スケジュールを検討し、覚悟を決めたうえ、ホームページに記載の手順で検査日程の予約連絡を入れたのだ。
検査希望日を連絡したその日に以下のメールが返ってきた。
なんてこった。
せっかく手術して近視メガネを手放したと思ったらそれに引き換えに老眼鏡をかけなくてはいけなくなるのか。
…いや、それ、ホームページに書いておいてよ!
かくして、あれだけ比較検討した ICL の夢は検査すら叶うことなく、儚く消え散った。
成長と老化は一方通行である。
不可逆の夢は切ない。
私は裸眼で人生を謳歌する道は恐らくもうないし、奥歯の抜随した神経は戻らないし、虫歯も戻らないし、妊娠出産で妊娠線がついたお腹も戻らないし、それが人生なのだ。
我が子たちは歯列矯正をし、予防歯科のシーラントをし、現在はオルソケラトロジーを検討しているというのに。あぁ無常。
やるせない気持ちと、不可逆性の残酷さなどを味わいつつ、別の医院を検討するか一瞬考えたが、気持ちを切り替えた。
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幸いにも今のソフトコンタクトレンズに昔から不便さはない。ワンデーを使ってるのでメンテナンスの面倒さもないし、コンタクトをすることで玉ねぎを切る時に涙が出ないという地味なメリットすらある。
お金はかかるけど、手術も一時的な大金とリスクもあるんだから、この際、ソフトコンタクトレンズと共に生きよう。
※眼科の定期検診はちゃんと受けよう。
そして、メガネだ。
私は量販店の安いメガネしか使ってこなかったが(昼間はコンタクトだから)、少し前に娘のメガネを買いに眼鏡屋さんに訪れて、娘が試着する合間に自分も少し試着してみたことがあり、その軽さとオシャレさに驚いた。
その時は値段を聞いて、いやいや、夜しかかけないのにそんな高いの買えまへんがなと思ったが、
ICL に門前払いされた今、ちょっと高い(いやだいぶ高かったけど)メガネや度付きのサングラスなどを買ってもいいではないか。
幸せの道は一本道ではない。
私が試行錯誤した軌跡も意味はあったはずだ。
ひとまず、明日、近所の眼科の予約をしようと誓い、ややもすれば子供のことばかりに思考が向かいがちなところ、自身の身体に意識が向いただけでも半歩の前進なのではと、そう思うことにする。