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飲酒運転と自動車保険

2022年4月1日より改正道路交通法で白ナンバー社有車もアルコールチェックの義務化が始まりました。緑ナンバー社有車は先行して義務化されましたが、トラックドライバーがアルコールチェックをした後に飲酒運転をして、死亡事故を起こした報道を見て、規制を強化しても法令を守る意識の低いドライバーには何の効果も無いのかと悲しい気持ちになりました。

私たちは、自動車と言う便利な道具をある程度のリスクを許容しながら生活をしています。交通死亡事故者数は、令和5年で2678人です。過去最高だった昭和45年の1万6765人と比べれば6分の1に減少しましたが、人命が失われている事には変わりはありません。

飲酒運転の罰則も強化されて
「酒気帯び運転」は3年以下の懲役または50万円以下の罰金
「酒酔い運転」は5年以下の懲役または100万円以下の罰金
で、行政処分として免停や免許取り消しになります。

さらに、飲酒で交通事故を起こした場合は
「危険運転致死」は15年以下の懲役で免許取り消し8年
「危険運転致傷」は12年以下の懲役で免許取り消し最大7年
となっています。

それでは、「自動車保険」は飲酒運転で事故を起こした場合は、どうなるのでしょうか?
「対人賠償」「対物賠償」は、被害者救済の観点から有責で保険金は支払われます。被害者は、事故を起こした運転手が飲酒をしていたことに対して何の責任も無いのですから。

一方、飲酒運転をしたドライバーのケガの補償の「人身傷害」や車の補償の「車両保険」は飲酒はドライバーの故意、重過失に当たるので免責、すなわち保険金は支払われません。

飲酒運転による事故が限りなくゼロに近づくことを希望します。


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