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損害保険メガ4社の不祥事で変わる損害保険市場

旧ビッグモーターによる保険金の不正請求、大手鉄道会社に端を発したカルテル問題、損害保険会社の出向者による大量の個人情報漏えい。

こんなにも、と言うほどに連日、損害保険会社の不祥事が新聞紙上を賑わしています。
30年近く損害保険に関わっていた私としては、上記の問題は、問題だと思わない位に損害保険業界で日常に行われていた事です。

一連の不祥事を踏まえて、損害保険会社が変化しています。
カルテルの問題に対応して行われた改革は、私のnote

にありますので、ご参照ください。

個人情報の漏えいが損害保険会社の出向社員により大量になされていた事に対応して、出向者の引上げがされるようです。しかし、新聞等の報道によると、損害保険会社の出向者で業務を廻していた一部地方銀行系の保険代理店は出向者が居なくなると廃業せざる得ない状態になると言われています。

企業の別動隊代理店への出向も引上げられるので、従来のマーケットシェアー重視の戦略から、真のリスクマネージメントが出来る人材の育成へと方向性が変わると思われます。

そんな中、私のもとに衝撃的なニュースが舞いこんできました。
それは、代理店研修生制度の廃止です。
まだ、正式なニュースリリースはありませんが、メガ4社の一角の損害保険会社から「来年4月より代理店研修生制度が廃止になる。今なら2月入社が間に合うから、いい人材が居れば紹介して下さい。」と連絡がありました。

代理店研修生制度とは、代理店から損害保険会社に出向して、そこで3年から5年損害保険会社より研修を受けながら営業をする制度です。
出向当初は、固定給が損害保険会社から支払われ、時期が経過する程、歩合給の割合が多くなり3年から5年で収入保険料3000万円から5000万円の獲得を目指します。

代理店経営者からすると、人材育成の初期費用を損害保険会社が支払ってくれる、ありがたい制度でした。

また、出向ではないが独立型の研修生制度の卒業生が、いわゆるプロ代理店で、損害保険販売の一角を担ってきました。

損害保険会社が手数料とは別に出向負担金を代理店に支払う事が違法ではないかというのが代理店研修生制度が廃止になる理由だそうです。

従来の損害保険募集人を育てる仕組みが無くなった後の市場のプレーヤーを想像すると外資系のブローカーが、現在、コンサルファームで行われている様に資本の力を使い大量に学生を採用して、プロのリスクマネージャーに育て上げるのでは無いかと思います。

企業別動隊、金融機関別動隊はブローカーに駆逐されてしまうと思われます。

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