2023年の日々によせて。
たくさん本を読んで、たくさん言葉を描いて、
たくさん演奏を聴いた。
より深く自分を理解したいと願ったその過程は、
自分の行動や感情にひとつひとつ色を付けるような日々だった。
その中で、自己理解は他者理解に直結することを知った。
好きなものや大切なものは、昔からみんなきっと、ずっと変わらなくて。
実際には、もう既にそこにあるものを思い出すだけで良かった。
改めて演奏と向き合ったとき、
演奏をする私たちにとって、幼い頃の体験と、音楽やピアノとは密接に結びついていて、
ほかの全ての過去の経験と同じで、
その時必要だと感じてしがみついていたものにしがみついてしまうものだけど。
楽器との関係性や在り方とも、それに付随する感情や思考とも、どこかで気が付いて変える選択をし続けることは可能で、
実際には、自分との付き合い方というのはいつもその繰り返しで、
生きていくうえで、それがとても大切な事なのではないか。
そしてある時点でそれに気がつくことが出来たら、
視点を離して、違う方法と思考を選ぶことだってできる、
ということも知った年だった。
大切なのは、視点の違いだけだった。
自分自身を100%信頼し切る事は、
いつも本当に怖い事だけど、
自分自身を100%信頼することでしか、
達成したいこと、どうしても救いたい想いを、形にすることは不可能だと感じる。
弱さから目を逸らして逃げただけのことを、
勇気が足りなかっただけのことを、
耳障りの良い言葉で誤魔化したくない。
違う何かで埋めようとしたくない。
その厳しさに耐えうる自分になりたい。
結局最後には、
自分が「したこと」「しなかったこと」「してしまったこと」、
ただそれだけが残るって知っている。
2024年も、"裏切りたくない"と思える存在に恥じない自分で在りたいと思う。
汚くても良い。途上でも良い、間違えても、失敗しても良い。
"どう在りたいか"と、"これからどうするか"を、
いつもなによりも大切に。
完璧では無くても、少しずつでも、
そんな思い描く自分でいられるような時間を積み重ねて生きよう。
ひとつ、またひとつと年を重ねていく度に、
長い時間の流れの中で、
状況も感情も変化しながらそれでもなお、
共に在り続けることを選ぶ、
ということの奇跡を想う。
大切にしたい、と初めて思った時のことを忘れずにいれば、きっと私たちは大丈夫なのだ。
日々の小さな選択に流されて、誰しも忘れてしまうものだから、
人はそんなふうにできているから、
思い出す時間は意識的につくろうね。
たくさんの出逢いと別れの中で時おり、はっと目を引くようなひとに出逢うことがある。
積み重ねた年月が佇まいにあらわれているような、美しいひと。
人間性って、中身のことで。
内面の豊かさのことだよ。
無いものをどんなにそこに有るように見せかけても生み出すことは出来ないし、
有るものは勝手に滲みでてしまうもの。
『ほんとうに大切なものは、目に見えない。』
それだけが本当だった。
私はこの先も、そこに限りなく時間を捧ぎたい。
こう在りたいと思わせてくれる人や、
素敵だと感じる人たちには、
たくさんたくさん会いにゆこう。
自分自身の足で。
2023年の日々と新たな出逢いに、
健やかに過ごせたことに、
そしてその全ての豊かな時間に、
心からの感謝を込めて。
本当にどうも有難う。
2024年も一緒にがんばろう。🌸
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